非情だから、感動が生まれる

人を動かすとはなんだ?ということを考えて、
杉村太郎さんの「感情を捨てよ」という言葉に
はっとしました。

杉村太郎さんの『アツイコトバ』の中にこういう言葉があります。

「感情を捨てよ。」

それだけ聞くと、ちょっと、「えっ」としてしますますよね?
心に刺さるコトバなので、引用します。

“いちいち感情をむき出しにしてアツクなっている奴がいる。
「やるぞ!」とか「燃えろ!」とか。

そういう奴は喜怒哀楽がはっきりしている。
ちょっとしたことで「やったーっ!」と喜び、ちょっと辛いことがあると落ち込む。
焦るときはいかにも焦る。不安なときは、心がブレブレになっている。
そうやってるうちは、まだまだアツイ奴ではない。アツクなりたがっているアマイ奴だ。

手近な喜びでいちいち喜んでたまるか。落ち込んでたまるか。
きみが欲しいのは、究極の本物の感動じゃないのか。

日常のちょっとしたことで、喜んだり、感動したり、癒されたりして、ガス抜きするな。
満たされるな。本当の喜びや感動は、目標達成のその瞬間までとっておけ。

もっと感情を強く持て。感情を微塵もぶらすな。喜ばず、落ち込まず、ただ淡々とゆけ。
赤い炎ではなく青い炎、無色の炎を、静かに燃やし続けろ。 望むものをその手につかむまで、感情なんか捨てちまえ。

勝手に涙がこぼれ、全身の震えが止まらないほどの感動は、その先にしか存在しない。”

このコトバを聞いて、私ははっとしました。

私は、人事として、やってきて、様々な悲鳴を聞く中で、悲鳴に耳を傾けてしまっていなかったのだろうか。
もし、悲鳴に耳を傾けていたなら、困難の先にある本当の喜びを伝えきれていないからではないだろうか。
困難の先にある大きな感動を達成することから逃げてはいないかったのだろうか。

そもそも、組織は、なぜ、組織なのでしょうか?
ひとりでは、成し遂げることができないような、大きなことを成し遂げるためです。
例えば、日本一のロックバンドになりたいと思えば、ひとりではできません。メンバーを集めないとはじまりません。
例えば、高校の野球部が、甲子園にいこう!という目標があったとしたら、
ピッチャーひとりだけでは、成し遂げることができません。部員や周囲の支えがあってこそ、達成できるものです。

ひとりではできないことをするから組織なのです。
問題は、ひとりではできないような、大きな達成感のあるゴールをしっかり描けているのかどうかです。
けれど、組織は崩壊するもの。なぜなら、個人の集合体でもあるからです。
目標に向かって組織が動けば、メンバーは必ずこういってくるものです。

「わたしのやりたいことじゃない・・・」
「○○さんは、○○なのに、どうして、わたしだけ・・・」
「わたしだって、がんばっているのに・・・」
「納得できません。どうして、やらないといけないのですか」
「なんか、もうがんばれないです。」

そして、こういう声に耳を傾けてしまうと、
これ以上このスピードで進むと、「もっと悲鳴があがる」と思って、つい、ブレーキを踏んでしまいがちです。

けれど、そうやって、「立ち留まって、様子をみようか」と、ブレーキを踏んでしまうと、組織そのものが、とまってしまうのです。
つまづいて立ち止まってるメンバーを見て、目先の情に流れれば、組織がブレーキを踏んでしまい、本当に成し遂げたい大きな達成感や感動は得られなくなります。

メンバーのことを大切に思わないリーダーはいないでしょう。
社員が辞めれば、組織がざわつきます。

「本当にこのまますすんでいいのだろうか」という不安がよぎります。

文化は、人が入る時と、人が辞めるときにつくられるものです。
人が辞めるときだからこそ、前に進まないといけないのです。

目標を達成したあとのイメージを共有して、強い気持ちをもって、ビジョンを再度、確認して、そこに向かっていくんだという気持ちを1つにすることがより組織を強くします。

そして、進んでいくことが、唯一、「これが正しいんだ」と不安を払拭する方法です。
その達成感を描けていなければ、ただ、苦しいだけになってしまいます。

「本当に大きな感動を一緒に味わいたい。
だから、今、苦しくても我慢してくれ」

そう貫きとおせるのが、本当のリーダーなのだと私は思うのです。

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