今回は、インドネシアの飲食ビジネスにおいて、重要な税務実務について言及します。
インドネシアの飲食業界における税務処理として覚えておかなければならないのは、VAT処理です。法規上明文で記載がされているわけではないようですが、飲食業においては、PKPライセンスの取得ができないようです。PKPとは、VAT計算をするためのステータスで、このステータスを取得することで、VAT In-Outを計算し、必要な還付、追納を毎月することができる仕組みになります。
言い換えれば、PKPを取得できないということは、顧客に対してVAT 10%を請求することがない代わりに、サプライヤーからの仕入VATは、必ず費用として処理しなければならない、10%のコストアップとなる、ということになります。
ただ、みなさん、飲食業において、サービス料のほか、10%の税金が賦課されているレシートを毎日目にしますよね。これは、レストランTax と呼ばれる地方税でVATは、税金の種類としては異なります(エンドユーザーとしては、あまりその違いは気にならないと思いますが)。
このように、飲食業においては、費用化しなければならない仕入れVATにより、コストアップのリスクがあることを事業計画上、考慮しておかなればならないといえます。