ムンバイの不動産事情

ムンバイは、インドの中でも地価が高いことで有名です。

ムンバイ南部はニューヨークのマンハッタンレベルの家賃という話も耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。そして近年、ムンバイ南部の家賃が高騰していることが理由で、Bandra Kurla Complex(通称BKC)というムンバイ中部に位置する新しい商業地区に移転する企業が多くなっています。ただ、このBKCも移転企業で人気の地域となったため、ここでも家賃の高騰が発生してきています。そこでは、築15年のビルであっても約250ルピー/sq.ft(インドではsq.ftで面積を表すことが多い。1sq.ft=約0.093m2。)するところもあります。またインドではメンテナンスを定期的に行っていないためか、築15年でも日本人の感覚で見ると、築30年くらいに見えるなど、もったいないと思う物件もあることは確かです。グルガオンのメトロ沿いの便利な地域で約250ルピー/sq.ftなので、それと比べると、この古さでこの値段か…と思ってしまいます。

一方でBKCのきれいなオフィスでは400ルピー/sq.ftの場所があったりもするので、強気のオーナーも多いようです。

それに比べると空港周辺のAndheri Eastエリアでは、新しい物件でも150ルピー/sq.ftで借りられる場所もあり、ムンバイと一言で言っても、家賃の格差が地域によって発生しています。

最近Andheri Eastエリアに引っ越してくる企業も多いので、おそらくコストを意識して移転を考えた企業もあるのではないでしょうか。

オフィス選びにはもちろん、コストのみならず、取引先や交通を勘案した位置、付加価値を考えたオフィス選びが必要となりますが、少なくともコストに関して考えるのであれば、ムンバイの中部以上の位置を選択されるのがいいかと思います。

(ムンバイ事務所駐在員 鈴木理恵)

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