特殊経済区について2

こんにちは、中国・上海の田中勇です。
先日に引き続き、特殊経済区について、お話します。国内特殊経済区において、代表的な開発区として、経済技術開発区・高新技術産業開発区・軟件園区があるとお伝えしました。この他に、国境経済協力区、内陸開放都市、長江沿岸開放都市があります。

まず、国境経済協力区とは、その名前から予測される通り、中国と国境を接する地域との国境貿易促進のために設立された経済区域です。区にとって重大なプロジェクトと認められれば、税制優遇等の様々な優遇措置を受けることができます。具体的な経済区の地域は以下の通りです。

北側(モンゴル・ロシアと接する):黒河・綏芬河・満州里・琿春・二連浩特(エレンホト)・丹東
西側(中央アジアと接する):伊寧・博楽・塔城
南側(ベトナム・ミャンマーと接する):憑祥・東興・畹町・瑞麗・河口

次に、内陸開放都市とは、沿海開放都市と同レベルの優遇政策が適用される内陸都市を指します。沿岸部と内陸部の生活レベル、賃金、雇用機会等の格差是正を目的として1992年に開始されました。内陸開放都市として指定されている都市は以下の通りです。

哈爾濱、佳木斯、牡丹江、呼和浩特、長春、石家荘、合肥、太原、南昌、鄭州、長沙、成都、攀枝花、綿陽、貴陽、遵義、六盤水、西安、宝鶏、蘭州、西寧、銀河、南寧、桂林、昆明、烏魯木斉

最後に、長江沿岸開放都市とは、その名の通り、長江(揚子江)流域に沿って設けられた開放都市です。優遇内容・目的は、内陸開放都市と同様です。長江沿岸開放都市は、大きく三つの地域に分けられ、①上海を中心とする長江下流経済圏②武漢を中心とする長江中流経済圏③重慶を中心とする長江上流経済圏があります。具体的な都市は以下の通りです。

蕪湖、九江、黄石、武漢、宜昌、岳陽、重慶、万県、涪陵

以上です。

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