こんにちは、東京本社・呼和塔拉です。
今回は、中国における社会保険の企業側負担軽減政策についてご紹介します。ご興味があれば、是非ご一読頂ければと思います。
2016年4月13日に開会された国務院常務会議において、企業負担軽減についていくつか決定をしました。
1、2016年5月1日から2年以内に、「企業職工基本養老保険」(年金保険)の企業側負担が20%を超えている地域は、20%まで引き下げ、現状企業側負担が20%で、2015年末における支払可能基金の累計が9ヶ月を超えている地域については、段階的に19%まで引き下げる。
2、失業保険金は、現行の2%から段階的に1%~1.5%までに引き下げる。
3、住房公積金(住宅積立金)の積立比率を調整する。
試算によると、上記措置により企業側の負担减は毎年1000億元余りとなるとされています。
先日国務院弁公室が記者会見を行った際に、人力資源社会保障部の尹蔚民部長は「労働契約法が労働生産性の低下を招いている」との見解を示し、労働契約法改正について議論を進めて行く意向を示しました。
これらの動きからは、中国における労働者保護に傾いた法律・政策は、労働生産性の向上に重点を置いた、企業利益と労働者保護のバランスのとれた制度の構築へ方向転換が行われていると言えます。
以上、お読み頂きありがとうございました。