2012年~13年中国労働市場について

こんにちは、中国・上海の小林です。

今日は、中国の最新の労働市場についてお話ししたいと思います。

上海のとある日系人材会社のデータなのですが、今年から中国の市場はやや買い手市場(人余り)の状態に突入しています。人材の応募数が、2011年のもっとも少ない時期の約3倍に増えているにも関わらず、企業の面接数・採用数はそこまで変化していないという状況です。

中国経済全体の成長も徐々に鈍っており、また2010年後半から11年前半にリーマンショックから立ち直った企業が採用活動を再開したその反動がここにきていて、各社とも採用を控えている、もしくは欠員補充などに限定して採用を行っているという状況があります。

そのため、賃金もここ1年ではそこまで大きく上昇することなく、推移しているといえます。もちろん周辺国に比べると中国(特に上海)の賃金は軒並み高いですが。

平均賃金のデータでは、同じ人材会社のデータですが、2012年上半期では、管理職クラスが平均11,000元程度、製造・技術関連が8,000元、生産・品質管理関連が4,800元程度、営業職が6,200元、事務職が4,700元、その他専門職が8,700元という形になっています(いずれも手取り月給ベース)。

2013年も企業の採用活動への動機を高める有効な材料はなく、求人数もさらに減り、派遣社員・契約社員などは更新せずに契約を打ち切るというケースも増えるであろうと見込まれています。また即戦力の採用ではなく、既存社員の教育を強化する動きも増えてくる見込みです。いわゆる超買い手市場の時代に突入するのかもしれません。

考えると、この点は日本と同じように中国の労働市場も変化してきているのではないかと私は思います。仕事がより専門的になり、かつ管理職不足が深刻化してくるように今後の中国はなっていくのではないでしょうか。

以上です。

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