中国法人の利益計画・戦略策定について

こんにちは、中国・上海の小林です。

上海に滞在していると、日系企業の総経理の方々の多くが、中国の財務担当者の会計スキルについて頭を悩ませていることに気づきます。

会計スキルと言っても、一般的な記帳や会計処理、試算表などの報告書の作成について問題があるわけではありません。日本でいう経理部の機能については問題なく対応できている企業がほとんどです。

しかしながら、将来の利益予測や資金需要予測などを戦略的に行う、日本でいうところの財務部や経営企画室の役割を、中国人の財務担当者が果たせているケースはまだまだ少ないのが現状だと思います。

例えば、来年1年の収集計画、資金繰り計画を作るように指示をしても、絵にかいた餅のようなものが出来上がってきて、しかも数字の根拠を求めても、担当者が論理的に説明できないといったケースがあります。

こういう場合中国人の担当者からは、将来予測というのは今までやった経験がないからできない、教えてもらっていないなどという理由が返ってくるのがほとんどです。つまり、中国人の財務担当者は財務会計の知識はありますが、管理会計の知識や経験がまだまだ不足していることが多いということです。

さらに、中国人は与えられた責任の範囲でしか仕事しないようなタイプが多く、全社的な視点が必要とされる計画・戦略立案は苦手であるケースが多いという要因もあると思います。

しかしながら、中国で会社を経営する以上、将来予測やそこから実際のアクションプランを立てることの非常性は日本と変わりません。では行ったどのように行えばいいのでしょうか。現実的には、以下の4つの方法が考えられます。もちろん組み合わせて行うことも可能です。

①中国人財務担当者に教育を行い、彼ら自身でできるようにする
②日本本社が行う(日本人駐在員が行うのも含む)
③外部コンサルタントの支援を受ける
④システムの導入により解決する

④については、中小企業の場合は非常に莫大なコストが必要になりますので、あまり現実的ではないかもしれません。

②については、もっとも短期的には現実的な方法だと言えます。しかし、現地の事情に疎い担当者が計画立案を行ってしまうと、やはり現状からかい離したものができてしまうリスクもあり、また現地法人側がその数字に責任を持つという意識が希薄になり、長期的に権限移譲がいつまで経ってもできない、ローカライズできないということになってしまいます。

結局、①~④の方法でうまくバランスを取り、中長期的には①をメインに据えつつ、本社や外部コンサルの目も光らせ、より事業が拡大していくのであれば必要に応じてシステム化も進めて行く、というのが最もスムーズな流れです。

設立間もない企業や、全社的な観点で計画を立案できる優秀な中国人スタッフがいない場合は、まずは外部コンサルタントの力を借りることも当然選択肢に入ると思います。そういう意味で、会計事務所選びも記帳代行などだけでなく、将来の会社の利益をどのように生み出していくかなどを適切にアドバイスしてくれるかどうかという観点で選定することが必要だと考えます。

当社でも、記帳代行や税務申告だけではなく、戦略立案や将来の事業計画の策定などをサポートしております。このようなお悩みがあれば弊社までお気軽にお問い合わせください。

以上です。

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