こんにちは、中国・上海の田中勇です。
本日は、中国における英語の浸透度についてお話しします。
中国においては2001年から、小学校で英語授業が導入されました(都市部では小学1年生から、地方によっては3年生から授業を受けます)。また、就職条件として英語能力が必須になっている企業が多くなっています。さらに、中国人のTOEFLの平均点数は77点(世界第17位)で世界的にも英語学習者の英語能力は高いです。ちなみに日本は70点(世界第27位)です【Test and score Data summary for TOEFL R Internet-based and Paper-based Testsより】。実際、上海におけるスターバックス等の名の知れた喫茶店やホテルでは、英語が話せるスタッフが対応しており、ある程度英語でコミュニケーションが可能です。以上のことから、中国における英語の浸透度は高いといえます。
しかしながら、ビジネス上では英語対応では限界があり、中国語が必要になるケースが多くあります。例えば、公共機関によっては英語対応可能なスタッフがいないことがあります。また、銀行等の民間企業においても、多くの英語対応可能なスタッフは年齢的に若く、業務知識が不足している影響で、誤った情報を提供されることがあります。さらに、中国関連情報を収集する際は、英語では限界があります。
例えば、個人所得税の確定申告書フォーマットを探す際は、英語のみでは見つけられません。上海の税務局のHPには英語版のサイトが確かに存在するのですが、英語版サイトには限られた情報しか掲載されておらず、中国語版サイトに確定申告書フォーマットが掲載されているのです。(参照:上海市国家税务局 上海市地方税务局 http://www.csj.sh.gov.cn/pub/)
中国において英語がある程度浸透しているとはいえ、ビジネスをスムーズに進めるためには、中国語は必須です。したがって、信頼できる中国人パートナーや中国ビジネスに精通したコンサルティング会社と組んで、ビジネスを展開することが重要といえます。
以上です。