こんにちは、中国・上海の田中勇です。本日は、中国の経理スタッフについてお話します。
法律上、中国に設立した企業では、2人の経理資格(上崗証)を持った人間を雇う必要があります。法律根拠は、以下の二つです。
- 会計業務に従事する者は、必ず会計従業資格証書を取得しなければならない。(中華人民共和国会計法38条)
- 出納担当者は、認証業務、会計ファイルの保管、収入・支出・費用・債権債務の記録業務を兼務してはならない(中華人民共和国会計法第37条)
ただし、2人の経理スタッフを雇う余力がない中小企業等は、経理資格を持ったスタッフ1人に出納を任せ、記帳は会計事務所にお願いすることも可能です。(中華人民共和国会計法第36条)
実務上、1人の経理スタッフを雇う余力がない小さい企業等は、総経理自身が出納業務や会計責任者を担い、記帳・税務申告を会計事務所にアウトソーシングする等、柔軟に対応しているところが多いです。上記の法律自体がかなり古い法律であるため、どこまで尊守すべきか、という点については、実務上疑問な点があります。
ちなみに、経理資格を持ったスタッフの給与相場(額面)は、約6,000元/月~です。さらに、日本語が話せるスタッフとなると約7,000元/月~になります。(あくまで目安です。また、場所は上海市で、社会保険料の負担をすべて企業負担にした場合を想定しています。)
以上