皆様、こんにちは。カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週は引当金の認識、測定の事例④についてご説明させていただきたいと思います。
今回は資産除去債務の例題について取り上げたいと思います。
例題35
株式会社マキシム太陽は、生産設備の老朽化に伴い、新工場の建設を始めた。12月末に新工場は竣工した。なお、この新工場に関して、退去時に工場の取り壊し、土地の原状回復義務が課されており、資産除去債務を計上する必要性がある。取り壊しと土地の原状回復義務にかかる金額の見積は3,000,000円である。割引率は5%とする。工場の取り壊し時期は10年後と予測されている。12月末の仕訳と翌年の仕訳を示せ。
Dr 建物 1,841,740 Cr 資産除去債務 1,841,740
Buildings Asset retirement obligation
見積金額3,000,000円を10年で割り引く。3,000,000÷(1.05)10=1,841,740
Dr 支払利息 92,087 Cr 資産除去債務 92,087
Interest expenses Asset retirement obligation
前期の資産除去債務の金額に5%乗じた金額が、時の経過による資産除去債務の増加額である。時の経過によるものは財務費用としての性質があるため、支払利息として計上する。
1,841,740×0.05=92,087
今週は以上です。
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