こんにちは。
東京コンサルティングファーム・ブラジルの田村彩紀です。
今週は、ブラジルの社会保障制度改革について記載をいたします。
質問)
ブラジル政府が、社会保障制度の改革を進めていると思うのですが、具体的にこの制度に関してどんな内容、そして内容なのかご教示いただけますでしょうか。
回答)
社会保障制度改革、主たる内容は年金制度の改革となるのですが、今現在、ブラジルの政策の中で最も注目されている政策のひとつとなります。
なお、ポルトガル語では、Reforma da Previdência、英語ですと、Social security reformという言い方をし、ブラジルに滞在されている方々は、ここ数ヶ月、この話題を耳にすることが多いのではないでしょうか。
年金改革の中身については、ポイントは
① 年金受給が開始する年齢
② 納付年数
となります。
一般社会保険(葡語RGPS: Regime Geral de Previdência Social )
と
公務員社会保険(葡語RPPS: Regime Próprio de Previdência Social)
の2種類あり、
それぞれについて現行案と改革案を記載いたします。
一般社会保険(RGPS)
① 年金受給が開始する年齢
現行案:女性が60歳、男性が65歳
改革案:女性が62歳、男性が65歳
② 納付年数
現行案:15年
改革案:20年
公務員社会保険(RPPS)
① 年金受給が開始する年齢
現行案:女性が55歳、男性が60歳
改革案:女性が60歳、男性が65歳
② 納付年数
現行案:30年、あるいは35年など
改革案:25年など
ブラジルは今現在、財政のうち40%以上を社会保険に費やしており、社会保障制度の改革は急務です。しかしながら、社会保障制度改革の法案が成立するまでの道のりは険しいとされております。ブラジルの景気回復に向けての重要な政策となるので、引き続き注目していくべき事項の一つでしょう。
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株式会社東京コンサルティングファーム・ブラジル拠点
田村彩紀
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