バングラデシュ 土地の所有権の実態

法務

お客様からいただいた質問をご紹介します。

 

<質問>

工場を設立するにあたって、当該土地が誰に所有権があるかを知りたいのですが、どの行政機関に問い合わせを行えばよいのでしょうか。

 

<回答>

バングラデシュでは、一つの土地の権利者が何十人も分かれている場合があり、全てを明確にするには相当の時間を要します。工場用地の土地の買い上げだけで1年以上を要したという話も聞きます。

 

土地を管理する行政機関は、一般的にユニオンポリショド(区役所)、ウポジェラ(市役所)、Destic(県事務所)、Division(管区庁)、Central(土地管理を行う国の事務所)の5つに分かれています。ダッカなど都市部の場合には区役所や市役所にあたる機関ではなく、土地管轄事務所(Land Officeと呼ばれる)に行って確認を行います。

 

区役所にあたるユニオンポリショドで権利者として登録されていても、ウポジェラ(市役所)で違う人が権利者として登録されている場合もあるため、一つ一つの事務所に、確認を行う必要があります。土地所有者から以下の書類を提示してもらい、各行政機関に持参して同じ人が登録されているかどうかを確認する必要があります。

 

01. CS Khotian

02. SA Khotian;

03. RS Khotian;

04. BS Khotian;

05. Mutation of the land

06. Land tax challan(土地税の納税証明書);

07. Current Land map;

08. Previous deed of the land; and

09. Voter ID and passport copy

 

01-04は、「コティアン」と呼ばれる資料で、どの住所が誰の土地かを示した区役所から発行される書類です。

05は、土地の区画図のようなものです。08は土地の権利書にあたる書類ですが、過去25年分の履歴が必要になります。

 

Tokyo Consulting Firm Limited

Tel: +88-017-8777-5740

E-mail kitaguchi.mika@tokyoconsultinggroup.com

(以上)

 

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