
皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループバングラデシュ拠点の谷之口大輝です!
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
さて、今回は「雇用契約解除時の事前通知」についてお話していこうと思います。
【雇用契約解除時の事前通知について】
社員との雇用契約が解消となるケースは、主に2通りあります。
(1)社員から退職通知を受け取るケース(退職)と、(2)会社から社員に対し雇用契約を解除する申し出を行う2つのケースです。
(1)社員から退職通知を受け取るケース(退職)
労働法では、27条の「Termination of employment by workers」に本ケースの規定が存在します。社員が退職通知を会社に対して行う際は、社員から会社に対して事前通知が必要となります。雇用形態により、以下のように事前通知期間が異なります。
(1)終身雇用形態(Permanent Worker)の社員が会社に対して行う事前通知期間
①いかなる終身雇用形態の社員: 60日前の事前通知
(2)有期雇用形態(Temporary Worker)の社員が会社に対して行う事前通知期間
①月額給与を受取る社員の場合: 30日前の事前通知
②その他の給与支払い方法を取る社員の場合: 14日前の事前通知
事前通知期間は上記のように定められていますが、社員から会社に対し上記期間の事前通知を行えない場合は、事前通知を行えない期間の給与相当額を会社に対して支払う(会社から社員への支払い給与から差引く)事で対応することが可能です。社員からの会社への支払い金額(給与からの差引き額)を計算するベース金額は、基本給となります。
(例)
<総支給額70,000BDT(内訳:基本給50,000BDT、その他手当20,000BDT)の月額給与を受取っている終身雇用形態の社員が会社に対して退職通知を行う場合で、1ヵ月の事前通知を行うケース>
上記ケースでは、本来2カ月(60日)の事前通知を会社に対して行う必要がありますが、1ヵ月の事前通知のみとなるため、事前通知できない期間(1ヵ月)の給与相当額の支払いを会社に対して行う(給与からの差引きを行う)必要があります。
(基本給) × (事前通知できない期間) =
50,000BDT × 30日分(60日-30日) = 50,000BDT
- 基本給の1ヵ月分(30日分)を会社に対して支払う(給与から差引く)こととなります。
給与からの差引きとなる場合は、社員の最終支払い給与もしくはその他退職金支払い等から差引き清算することになります。
(2)会社から社員に対し雇用契約を解除する申し出を行うケース
労働法では、26条の「Termination of employment of worker by an employer otherwise than by dismissal, etc. 」に本ケースの規定が存在します。この会社から社員に対して行う契約解除の申し出は、特段の理由なく行うことが可能ですが、会社から社員に対して事前通知が必要となります。雇用形態により、以下のように事前通知期間が異なります。
(1)終身雇用形態(Permanent Worker)の社員への事前通知期間
①月額給与を受取る社員の場合: 120日前の事前通知
②その他の給与支払い方法を取る社員の場合: 60日前の事前通知
(2)有期雇用形態(Temporary Worker)の社員への事前通知期間
①月額給与を受取る社員の場合: 30日前の事前通知
②その他の給与支払い方法を取る社員の場合: 14日前の事前通知
事前通知期間は上記のように定められていますが、上記の事前通知を行えない場合は、事前通知を行えない期間の給与を補償金として支払う事で対応することが可能です。その際の補償金を計算するベース給与は、基本給となります。
(例)
<総支給額50,000BDT(内訳:基本給40,000BDT、その他手当10,000BDT)の月額給与を受取っている終身雇用形態の社員に対して、会社から雇用契約の解除を申し出る場合で、1ヵ月の事前通知を行うケース>
上記ケースでは、本来4カ月(120日)の事前通知を行う必要がありますが、1ヵ月の事前通知のみとなるため、事前通知できない期間(3ヵ月)の給与相当額を補償金として支払う必要があります。
(基本給) × (事前通知できない期間) =
40,000BDT × 90日分(120日-30日) = 120,000BDT
- 基本給の3ヵ月分(90日分)を補償金として社員に支払うこととなります。
補償金を支払う事で事前通知期間を短縮できるということは、理論的には、即日雇用契約解除を行うことも可能です。
なお通知期間について、労働法の規定とは異なる通知要件を雇用契約上設定している場合は、雇用契約上の要件に従う必要があります。
(例)
終身雇用形態の社員が会社に対して行う退職通知の事前通知期間が、雇用契約上で30日と設定されている場合は、労働法上の60日ではなく、30日が事前通知期間として適用されることなります。
会社が終身雇用形態の社員に雇用契約の解除を通知する事前通知期間が、雇用契約書上で180日と設定されている場合、労働法上の120日ではなく、180日が事前通知期間として適用されることになります。
ただし、雇用契約で定められている要件が労働法で定めている要件より社員にとって不利な場合は、労働法の要件が適用されることになります(労働法の要件を満たしていない雇用条件は適用されません)。
以上
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谷之口 大輝(たにのくち たいき)
E-mail:jp_bangladesh_cs@tokyoconsultinggroup.com
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