バングラデシュのイスラム教について

イスラム教徒主体の国であるバングラデシュでは国民の8割以上がイスラム教徒であり、その教義に従った生活を行っています。ただ、中東諸国等と比較するとそこまで厳格な印象はあまりありません。先日イスラム教侮辱映画が公開された事により、エジプトで米大使館が攻撃される事件が発生していますが、バングラデシュではそこまでの過激な事件には発展してはいません。無論、一部抗議デモが発生するなど騒ぎと無縁だった訳ではありませんが、中東地域と異なり世界中に知れ渡る様な大きな事件は発生しませんでした。映画に関連する情報が掲載されたという動画サイトが閲覧不能になるなどしましたが、身近に感じる影響はその程度でした。

サウジアラビア等の中東諸国のイスラム教徒主体の国を知る方がバングラデシュを訪れると、良くも悪くもぬるいという感想を持つ事が多いようです。無論、日本よりもはるかに宗教が重要な地位を占めておりますが、日本人がテロ関連のニュースで抱いている様な先入観はこの国では比較的縁遠いです。教義をどれだけ厳守するかも個人差が大きい様です。例えば、バングラデシュでは教義上アルコールは原則禁止であり、パスポートを持った外国人等が定量まで購入する事が出来ます。にもかかわらず、バングラデシュで一日に消費される酒量を外国人の人数で割ってみると、外国人は一日に400リットルを超す量の飲酒を行っているという試算もあるそうです。現地に進出される日系企業の方は、宗教に対する配慮は大いに必要ですが、最近東アジア中心に発生する反日デモ等に対する配慮よりは対応が楽になるかと予想されます。

以上

バングラデシュ現地法人担当 岩波

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