バングラデシュの近代医療事情

バングラデシュにおける医療事情が日本と比較して必ずしも十分でない事は以前にお話しした通りです。近年では欧米に留学した医師も増えており、彼らの医療技術は先進国と比較しても十分な水準の者も多いと言われています。しかし、肝心の医療設備がそれに追い付いてはいませんでした。

ですが、近年ではダッカにも近代的な設備を持った病院が建てられ始めています。従来のローカルの医院が個人宅と大差ないような環境で有るのに対し、これらの病院は先進国の病院と比較しても遜色ありません。建物も大きく、内部も清潔で掃除が行き届いています。また日本の病院と同様に一度他の者が使用した医療機器はその都度交換するなど衛生的です。設備に関しても、CTスキャンを始めとする近代設備が整っています。支払いもクレジットカードでの支払いが可能です。未だに現金のみ取扱いの医院が多い中、事務の面でも近代化が進んでいると言えます。

しかし、その医療費もローカルの医院と比較して割高になります。実際に診療に来る人はバングラデシュでも中間層から富裕層に属する人たちか、もしくは欧米や日本をはじめとする外国人です。経済成長と共に貧富の差が拡大する中、個人が受けられる医療においてもその差は明白になっています。

近年経済成長が著しいバングラデシュですが、その恩恵はまだまだ国民全員には行き届いてはいない状態です。

以上

バングラデシュ現地法人担当 岩波

関連記事

バングラデシュの医療事情

バングラデシュのオフィスについて

ページ上部へ戻る