メキシコ進出エリアの州別比較 2/3

皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの濱咲克心です。
今週はメキシコ進出エリアの州別比較に関して記載します。
第一から第三部までの全三部にて記載します。

メキシコではついに、日本企業が今年2016年内に1,000社を超える見込みであり、進出企業が続々と増加しております。特に、メキシコ全体の新規進出企業の約90%が、多くの自動車関連企業が存在する「バヒオ地区」へと進出しております。しかしながら、人気な地区であれば、工業団地や日本人駐在員向けの住宅も少なくなり、新たな進出先となる州を探している企業も多いとお聞きします。そこで、今回はバヒオ地区を中心に、少し離れた周辺地区もご紹介していきます。

ハリスコ州
メキシコの西部に位置する126の自治体を持つ州であり、州都はグアダラハラ市です。州の面積は7万8,599㎢(31州中7位)であり、人口は約784万人(31州中4位)です。州都のグアダラハラ市は、メキシコ第2の都市(市の人口は州全体の18%で146万人、都市圏の人口は約421万人)として古くから栄え(2015年時点)、また、地下鉄が走っており、近年ではメキシコシティとグアダラハラを高速鉄道で結ぶ計画がペニャ・ニエト大統領の国家開発計画2013~2018を基に進行しております。日本企業の進出はそこまで多くないものの、依然として若干の進出はあり、その多くが州都のグアダラハラ周辺に集中しております。

ケレタロ州
メキシコの中心(グアナファト州の東)に位置する18の自治体を持つ州であり、州都はサンチアゴ・デ・ケレタロ市です。州の面積は1万1,683㎢(31州中27位)であり、人口は約200万人(31州中22位)です。州都のサンチアゴ・デ・ケレタロ市はケレタロ州の西のはずれに位置し、その人口は約87万人(州の43%)、面積は759.9㎢となっております(2015年時点)。近年ではその立地の良さ(グアナファト州まで1時間、メキシコシティまで2時間半)のために、多くの日本企業が同州に進出しております。メキシコシティに近いこともあり、人材確保も比較的容易であるといえます。
ケレタロ州の工業団地は、ケレタロ工業団地やエル・マルケスベルナルド・キンタナ工業団地などがあり、日本企業も多く進出しております。

サン・ルイス・ポトシ州
メキシコの中心の北側に位置する58の自治体を持つ州であり、州都はサン・ルイス・ポトシ市です。州の面積は6万982㎢(31州中15位)であり、州の人口は約271万人(31州中19位)です(2015年時点)。
州都のサン・ルイス・ポトシ市はメキシコシティから北に359km離れた標高1,850mの都市です。ここに州人口の約30%が住んでいます。メキシコシティ、グアダラハラ市、モンテレイ市、またタンピコ湾岸港をはじめ主要港に比較的アクセスしやすいという恵まれ立地条件によって、ビジネス環境の発展に寄与してきました。
サン・ルイス・ポトシ州もアグアスカリエンテス州と同様に、若年層の労働力が多く、そのほとんどが、読み書きができる平均以上の教育水準に達しているため、外国企業にとって魅力的な人材が豊富といえます。ただし、第一次産業に従事する者も多く、人材の確保にはアグアスカリエンテス州よりも時間を要します。
サン・ルイス・ポトシ州周辺は、ロヒスティック工業団地およびコリナス・デ・サンルイス工業団地、ロヒスティコ工業団地の3つの工業団地が存在します。

 

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