こんにちは、ベトナム、ハノイ駐在員の浅野です。
Q,ベトナムに駐在しています。2018年度からは外国人(日本人)についても社会保険、健康保険、雇用保険に加入する必要があるということですが、傷病等が発生した場合に実際に保険制度を利用することは可能でしょうか。
A,強制保険制度に加入する以上は、傷病等が発生した場合には、日本人であっても制度を利用することは可能です。ただし、現実問題として実際に病院等を利用できるのかと考えると疑問が残ります。例として、現行の保険制度は、一年に一度省内(ハノイ市内)の病院を指定し、指定した病院以外は、保険制度を利用して、診断を受けることができないとされています。さらに、指定できる病院には、通常日本人が診断を受けることが多い外資の病院等は含まれていません。ローカル病院の比較的診断料が高額でクオリティが高いとされている病院も含まれていません。よって、診断の質、安全性が高いとはいえない病院の中から保険の対象とする病院を選ばざるを得ないということになります。経験上、ローカル病院の診断等についての知見が多少ありますが、診断の質、安全性等の面で診断を受けることにリスクがあるといわざると得ません。現行の保険制度のままである以上は、傷病の治療について、日本人がベネフィットを享受することは難しいと考えます。ただし、出産休暇中の手当及び退職等の手当ての制度については、現実に利用すること可能であると考えます。
以上