ベトナム語は世界で最も発音が難しい言語の一つと言われています。とくに日本語にない音がたくさんあり、さらに声調もあるため、日本人には非常に習得が難しい言語と言えます。
例えばベトナム語では、母音の「ア」がa,ă,â,の3つあります。これに6声調が加わり、日本語では一つしかない「ア」が、ベトナム語では、3×6で18種類の「ア」の発音があります。さらにこれに日本語の発音にないph、v、l、th、kh、g、gh、ng、nghの子音が加わり、非常に発音が複雑です。
日本語では発した言葉で相手が言いたいことを理解しますが、ベトナム語は相手の音の高低で理解します。例を上げると日本のレストランで、「箸」を頼むときに、「橋」の発音をしてもまず通じます。しかし、ベトナムでは、相手の発生する音の高低で判断するため、箸を橋の発音で言うと全く通じません。実際にカタカナにすると全て「マー」になるMAが、ベトナムでは10種類以上の意味をもち、それぞれの全く意味が違います。しかしベトナム人には聞き分けることができるようです。
このように発音の難しさから日本人駐在員の大半がベトナム語の勉強を挫折します。私もベトナム人家庭教師によるマンツーマンのベトナム語のレッスンを受けていますが、本当に発音が難しいと思います。挨拶レベルの言葉でレッスン翌日にオフィスのベトナム人に話しかけても「I can’t speak English」と返事が返ってきます。とにかく心が折れそうですが挫折せずに習得したいと思います。