こんにちは、ベトナム、ハノイ駐在員の浅野です。
Q, ベトナム企業と新設の合弁会社の設立を検討しています。出資額・出資比率の決定にあたりどういった観点から検討する必要がありますか。
A, 新設の合弁会社の出資額・出資比率の決定する場合、いくつかの重要な論点があります。三回に分けて回答を致します。今回は、第一回目の回答です。質問の前提として日本側出資者及びベトナム側出資者の二者間の出資、会社形態は、二人有限会社とします。
重要になるのは、新設の合弁会社の出資者としての権利・義務は、出資割合に比例するということです。代表的な権利としては、会社の重要な事項を決定する出資者総会(社員総会と日本語訳される場合もあります)の議決権は、出資割合に応じますので、出資比率が高ければ、その分、会社の重要な事項の決定についての影響力を大きくすることができます。また、配当を受ける権利についても原則出資比率に応じます。義務についても出資割合に応じますが、会社の債務については、原則、出資者の責任は、拠出している資本金の範囲までと定められます。ただし、会社の法令違反、若しくは、債務不履行の場合等、ケースによっては、拠出資本金の範囲を超えて責任を負う場合もあるため注意が必要です。新設する会社の出資比率を検討する場合、新設会社の権利・義務の観点から検討することが重要です。
以上