ハノイとマニラ③

こんにちは、ベトナムのハノイ駐在員の浅野です。
今回のブログも前回から引き続きベトナムとフィリピンの比較をしていきたいと思います。
今回も、日系企業の投資先として見た場合のベトナムとフィリピンの比較をしていきます。
各国のインフラについて比較したいと思います。製造業にとっては進出可否を決める重要な要素であるインフラについてですが、ベトナムに関しては、改善が進んでいるものの、物流関連やエネルギー分野で遅れが目立っています。特に電力の供給に関しては問題を抱えています。近年の急速な経済発展により、電力の消費が増え、電力の供給不足になっています。特に水力発電の割合が40%と他の国に比較しても高いため、水不足となるとすぐ電力不足となってしまいます。
フィリピンも関してもインフラ状況がしっかり整備されているとは言えません。しかし、厳しい国家財政事情もあり、なかなかインフラ整備に進められていないのが現状です。フィリピンのビジネスリスクの一つとして多くの企業が挙げる点が、電力の未整備です。フィリピンでは電力の需給バランスが整っておらず、電気料金は周辺国のおよそ2倍となっており、また、電力の供給や質が不安定となっています。従って、精密機器を製造するような工場では、自家発電用のディーゼル発電などの対策が必要となります。それゆえ他国より多くの投資が必要となってしまうことになります。
次に将来の投資に関してですが、ベトナムとフィリピン両国ともに人口が増え続けている国であることが言えます。現状では、製造拠点としての投資が多いのが現状ですが、近い将来に中間所得層の増加が見込まれますので、両国の消費市場を狙った投資が増えていくのではないかと考えられます。

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