トルコの女性労働者保護法

こんにちは。
東京コンサルティンググループトルコ支社の小坂理加です。

今回は、【トルコの女性労働者に関する保護法】についてお知らせいたします。

 

日本ではあまり知られていませんが、トルコではイスラム社会でも女性の社会進出が盛んで、政府の最上層部にも女性が存在しています。1993年から1996年までタンス・チルレンという方が、トルコで初めての女性首相を務めました。

女性の社会進出が進むトルコでは、女性労働者に対してどのような保護法が定められているのでしょうか。

 

まず、出産前後の休暇について、トルコの女性労働者には産前および産後に、8週間ずつの有給休暇が与えられます(社会保険法49条)。また、多胎妊娠の場合は産前10週間、産後8週間になります。

産前産後休暇を受けるためには要件もあります。出産前1年間に90日以上分の保険料を支払っていることが挙げられます。保険料は従業員の給与の1%と規定されており(73条C項)、保険料の払込責任は雇用者にあることに注意が必要です。さらに、女性労働者は任意で最大6カ月の無給休暇を取得することができます。

 

日本と大きく異なる女性保護規定として、退職時が挙げられます。トルコの女性労働者は結婚後1年以内であれば、 雇用契約の内容にかかわらず引き継ぎ期間なしで退職することができます。その場合であっても、雇用者は退職金を勤続年数に応じた給料の30日分の額を支払わなければなりません。

今後もトルコでは、女性の社会進出がより進んでいくことが期待されています。
日本とは異なる女性保護法があることにも留意してマネジメントを行っていきましょう。

 

今週は以上となります。
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最後までお読みいただきありがとうございます。


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株式会社東京コンサルティングファーム
トルコ支社 小坂 理加

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