トルコQ&A

皆様、新年明けましておめでとうございます。

東京コンサルティングファーム、トルコ駐在員の高津です。本年も宜しくお願い致します。

 

 

今回は「トルコにおける有期雇用者の取り扱い」についてQ&A形式で書いていきます。

 

Q.有期雇用者はどのような場合に雇うことができるのでしょうか。

 

A.現行のトルコ労働法4857号において、「期間の定めのある契約」と「期間の定めのない契約」とで分かれています。そして、原則、雇用者は従業員と「期間の定めのない契約」を結ぶこととされています。

 

ただし、労働法第11条にて「期間の定めのある雇用」が定められており、雇用者はプロジェクトなど一定の期間が想定できるものや、合理的な説明がつく一定期間の業務を目的としていれば有期雇用として雇用することができます。

 

期間の定めのある契約においても、従業員と雇用契約書を締結させる必要があり、労働開始日から2ヶ月以内に有期雇用である旨や、業務内容、期間など従業員と合意のもと契約書を準備しておきましょう。

 

下記、参考までにトルコ労働法4857号 第11条の意訳を記載します。

 

トルコ労働法4857号 第11条

雇用関係が固定期間に基づかない場合、雇用契約書は無期雇用としてみなされる。

期間の定めのある雇用契約は、書面によって雇用者と従業員の間で締結される契約で、かつ特定の期間を有する、又は特定の作業の完了や一定の事由の実現のような客観的条件の発生に基づくものである。

 

一定期間の雇用契約は、重複した契約を必要とする本質的な理由がある場合を除いて、2回以上締結してはならない。 さもなければ、雇用契約は最初から無期限に行われたものとみなされる。

 

特定な理由に基づく連鎖契約は、一定期間にわたって行われる契約として定義される。

 

ARTICLE 11 – An employment contract is deemed to have been made for an indefinite period where the employment relationship is not based on a fixed term. An employment contract for a definite period is one that is concluded between the employer and the employee in written form, which has a specified term or which is based on the emergence of objective conditions like the completion of a certain work or the materialization of a certain event.

 

An employment contract for a definite period must not be concluded more than once, except when there is an essential reason which may necessitate repeated (chain) contracts. Otherwise, the employment contract is deemed to have been made for an indefinite period from the very beginning.

 

Chain contracts based on essential reasons shall maintain their status as contracts made for a definite period.

 

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