こんにちは、トルコ駐在員の高津です。
今週のブログはトルコでのパイプラインについて書かせて頂きます。
トルコの周辺国である中央アジア、コーカサス諸国やロシア、隣国のイラン、イラクをはじめとするペルシャ湾岸諸国などは、世界の石油や天然ガスの約7割を埋蔵・生産する地域です。トルコはその地政学的優位さを生かして、周辺国からの石油や天然ガスを、パイプラインで経由させたり、ボスポラス海峡を船で通過させたりして、欧州方面へ輸出する「エネルギー回廊」という戦略を展開しています。
次の図のように、既に、縦横にパイプラインが敷設されています。たとえば、イラク北部のキルクーク油田からのメイン輸出ルートはキルクーク・㋴ルムタルク石油パイプラインですし、カスピ海沿岸のアゼルバイジャンとグルジアを経由してトルコへつながっているバクー・トビリシ・ジェイハン石油パイプライン(BTC)は、1日100万バレルもの原油を地中海経由で欧州に送り出しています。
また、中部欧州へと続くナブッコ天然ガスパイプライン等々、建設・計画中の大型プロジェクトもいくつかあり、エネルギー安全保障上の観点からも各プロジェクトの進捗が注目されるところです。
以上となります。
今週も、どうぞよろしくお願い致します。
高津 幸城