7月1日より適応された最低賃金、社会保険料など

こんにちは、トルコ駐在員の田中隆道です。

トルコでは、先週の火曜日(7月9日)からラマダンが始まりました。この「ラマダン」とは、簡単に言えば断食で、イスラムのヒジュラ暦で言う「第9月」をさします。断食は敬虔なイスラム教徒が毎年このラマダンの一ヶ月間、日の入りから日の出まで行い、この期間は飲食だけでなくタバコや性行為も断ちます。このため、断食をしているトルコ人はイライラしやすくなる傾向があります。しかし、トルコではほかのイスラム教国と違い、イスラム教徒でも断食をしていない人も多くなってきています。また、たとえ身近なトルコ人が断食をしていたとしても、その人の前で食事をとったからといって白い目で見られることはありません。
ただし、この期間に休暇を取りバカンスに出かけてしまう人も多くなるようで、設立や労働許可証の取得など役所とのやり取りを必要とするものは対応に遅れが出たりすることも有るようです。

さて、今回は先日の7月1日より適用された、最低賃金や社会保険料などを上半期と比較しながら見ていきたいと思います。

まず初めに最低賃金についてですが、この7月1日よりついに16歳以上の最低賃金が1,000TLを超え、 1,021.50 TLとなりました。これは、トルコのインフレ率と関係があると考えら、年々上がるトルコの物価により、最低賃金もこれほど上がったと思われます。

a. 最低賃金

b. 社会保険(SGK:Social Security Institution) Maximum and Minimum Amounts

(*SSI:社会保障機構)

c. 退職手当と子供の養育費で免除される所得税額
インフレ率の増加に伴い7月1日に退職手当と子供の養育費で免除される所得税額について見直され、7月4日に発表されました。
以下の控除額は、2013/07/01から2013/12/31の期間適用される。
* 所得税から控除される退職手当は最大で3,254.44 TL
* 所得税から控除される毎月の子どもの養育費は下記の通り;
・0歳から6歳までの子ども:38.40 TL
・上記以外:19.20 TL

上記の通り、最低賃金や社会保険料などについて7月1日より見直され適応されましたが、やはりトルコのインフレ率の影響を大きく受けていると考えられます。最低賃金の向上はトルコでビジネスを行う企業にとって、少しネックとなる部分かと思いますが、一方で、1人あたりの購買力などが上がれば市場規模の拡大が期待でします。今後、このバランスが気になりますが、私の予想としてはトルコ人の気質から考え、保守的に貯金しておこうという考えはあまりないと思われるため、市場規模拡大が見込まれると考えます。

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