皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。
私はThe Business Times(1S$)を読んでいるのですが、シンガポールで今週目についた記事について紹介したいと思います。
先月末に発表された2014年度予算案の中で、50歳以上55歳以下の雇用者に対する雇用主のCPF負担率が2%、56歳以上65歳未満の雇用者に対する雇用主のCPF負担率が1.5%増えることとなりました。
シンガポール世論においても、事業活動の高騰が問題視されており、今回の雇用主のCPF負担増は更なる企業への負担につながるものと指摘されております。先週発表された世界で最も生活費の高い国ランキングにおいても、シンガポールは世界の各都市を抑え、堂々の一位にランクインしていました。
高齢者に対するCPFの雇用主負担率が増えることで、日系企業に及ぼす影響について考えてみましょう。
日系企業の多くで高齢者の採用は稀なことだと思います。そのため、今回の予算案の中で、高齢者に対するCPF負担率が増えたところで直接的な問題はないと考えているのではないでしょうか。
しかし、シンガポール企業の多くで、今後若年層への採用を強化していく潮流が一層増しており、今まで以上に人材確保が難しいものとなってくると考えられます。
また今週、金融機関において、シンガポールで大学を卒業した女性の採用を強化して行くという方針が発表されました。これまで金融機関において新卒男子学生の採用が80%を超えていましたが、今後は新卒女性の採用にも力をいれ、40%まで女性採用を増やしていく方針を出しました。
シンガポール企業においても、高齢者の再雇用という方針から若年層への方針が益々進んで行くものと思われます。日系企業がシンガポールで地盤を固め、ASEAN諸国での事業を円滑におこなうためにも、優秀な人材採用は必要条件となっておりますので、今後、少しでも早く採用戦略を練って行く必要があるでしょう。
以上
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