105日拡大産休法(共和国法第11210号)の施行③

労務

こんにちは、Tokyo Consulting Firm Philippine Branchの鯖戸 梨央です。

 

【マタニティリーブに関する最新情報】

前回は、旧法と新法でどれほど、出産休暇制度に変更が見られたのかについてご紹介しました。

 

今回のトピックは、産休期間中に支給される手当についてです。一口に「手当」といっても、以下の構成で成り立っております。

 

(1)共和国法11210号で定められた従業員が受け取れる総額

= (2)SSSが支給する額 + (3)SSSの支給する分と従業員が受け取れる分の差額

一つ一つお話して参ります。

 

< (1) 従業員が受け取れる出産給付金>

当該法第5条(C)項では、出産休暇を利用する社員は満額(“Full pay”)を受け取らなければいけないとされています。

 

このFull payとは何を指すのか。施行規則(IRR)にて定義されている内容では、「最低賃金を下回らない(中略)、手当を含む通常の労働日および労働時間に提供されたサービスに対して雇用主が労働者に支払った実際の報酬または収入」とされております。

 

実務上は、(役職手当等の固定手当を含む)固定給ととらえて良いでしょう。

例)最新の固定給/月 × 産休取得期間3.5ヵ月

 

この“Full Pay”のうちいくらをSSSが負担するかが決まっており、”Full Pay”と比較し不足している額を会社が負担する仕組みです。

 

ちなみに、会社はこのFull pay全額を一時的に負担する形で、出産休暇申請のあった30日以内に一括で支払う必要あります。

 

次回ご紹介します、(2) SSSが支給する出産給付金-計算例を通して、SSSが支給する給付金額を正しく計算し、会社が立て替えた手当を受け取りましょう。

 

以上、従業員が受け取れる出産給付金についてでした。

ご参考にしていただけますと幸いです。

 

次回は、SSSが支給する出産給付金とSSSの支給する分と従業員が受け取れる分の差額

について計算例を用いてご紹介します。

 

今週もどうぞよろしくお願い致します。


~▶YouTuberになりました!~

弊社YouTubeチャンネル『久野康成の毎日が有給休暇!!』を開設いたしました!

「久野康成の毎日が有給休暇!!」では、代表の久野が作った365の金言を
『久野語録』として日めくりカレンダーにまとめ、内容を毎日解説していきます。

チャンネル名にある通り、「毎日が有給休暇」になるような生き方のツボとコツを発信しておりますので
ぜひ一度ご覧頂ければと思います!

また、代表の久野が執筆した
『国際ビジネス・海外赴任で成功するための賢者からの三つの教え 今始まる、あなたのヒーロー』
の解説を、執筆者自らが行っている「賢者からの3つの教え」シリーズもぜひご覧ください!


Tokyo Consulting Firm – Philippine Branch
鯖戸 梨央 (Sabato Rio) マニラ駐在員
Phone : + 63-2-8869-5806 /5807 /5809 (マニラ)
+ 63-32-260-8715 (セブ)
Email : sabato.rio@tokyoconsultinggroup.com
Address: Unit 801, 8th Floor, Bank of Makati Building, Ayala Ave.  Extension Cor. Metropolitan Avenue, Makati City (マニラ)
Unit 305, Keppel Center, Cebu Business Park, Cebu City (セブ)

 

 

 

 

 

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。
該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても、情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Pte. Ltd.)は一切の責任を負いません。ご了承ください。

関連記事

ページ上部へ戻る