歴史認識

こんにちは、フィリピン駐在員の井本です。

いつもは、実務的な内容を取り上げていますが、今回は一般的にはあまり知られていないフィリピンの歴史をいくつかご紹介差し上げます。そのような中で、フィリピンの方とのコミュニケーションや関係を考える機会になれば嬉しいと思います。

まず、フィリピンは第二次世界大戦後、もっとも工業化が進んだ国であったというのはフィリピンと少し関わっていくとよく聞く話です。GDPでも日本を当然上回っており、その地理的な優位性や英語が使えるという優位性から、今後の発展を期待されました。しかしながら、様々な要因が影響し、今日に至っています。次こそは、次こそは、と期待され、これまでもたびたび、投資有望国として潜在能力を評価されている国です。2010年にアキノ3世大統領になり、政治的にも安定しています。フィリピンのポテンシャルはまだまだ表面化されていないと思います。

いま1つは、日本軍の占領の歴史です。第二次世界大戦となれば、日本人としての大きなトピックとしては真珠湾攻撃に始まり、日本各地での空襲、そして原爆の投下の情報に触れる機会は多いと思います。では、フィリピンとの関連はどうたったのか。実は1942年に占領を開始し、43年には、一度アメリカ極東陸軍からの降伏がなされ、支配下においています。44年までの支配で長くはないのですが、フィリピン、アメリカはじめ連合国軍、ならびに日本の犠牲は多大なものでした。4月9日は、バターン死の行進のメモリアルデーとしてフィリピン国内では祝日となっています。これは、歴史的には様々な見解があると思いますが、一般的には、日本軍が捕虜であった方々を車などの不足から、徒歩で移送させたと解されているようです。

信頼関係を構築するためには、まずは知ることだとよく言われますが、ビジネス以外のシーンでもこのような歴史を少し知っているのか、いないのか、ということは、接し方や考え方にも影響してくると思います。明るく、社交的な彼ら彼女らの歴史は、よく言われるように支配の歴史でもあります。

経済的にも更なる成長と明るい未来を創るために協働していきたいですね。今後とも宜しくお願いします。

以上

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