皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの藤田大です。
今週は減資に伴う税金について記載します。
質問)
現在、メキシコ法人の資本金の減資を検討しています。
本件に関連してお尋ねしたいことがございます。
1.手続き完了までにはどの程度の日数が掛かりますでしょうか?
2.将来、SATからのIVA還付が実行された場合等、手元資金が増加した場合に、
減資(=弊社日本への資金バック)を行いたいと考えております。
メキシコでは減資もフレシキブルに行えるとの認識でいるのですが正しいでしょうか?
回答)
1.手続き完了までにはどの程度の日数が掛かりますでしょうか?
→約1~2カ月程度となります。
スムーズに株主総会の開催から、増資分の送金が実施された場合、約1ヶ月で完了できる見込みでございます。
2.今回の増資は債務超過を防ぐ為の緊急的な処置であり、
将来、SATからのIVA還付が実行された場合等、手元資金が増加した場合に、
減資(=弊社日本への資金バック)を行いたいと考えております。
メキシコでは減資もフレシキブルに行えるとの認識でいるのですが正しいでしょうか?
→減資手続きに関しては、増資と似た手順で実施する事が可能でございます。
※企業定款に記載の固定資本、可変資本のうち、可変資本を減資する事になります。
ご留意事項として、メキシコでは「減資手続は利益の分配である」とみなすため、
所定の計算式に基づいて、税金が課されれることになります。
以下に手順を記載致します。
減資額に基づいた税金計算 ⇒ 減資額を株主へ返金 ⇒ 税金の申告納付
Phase 1:減資に伴う所得税の計算①
① 一株当たりの減資割合を計算(減資額÷総株式数)
② 一株当たりの資本金額を計算(総資本金金額÷総株式数)
③ (①-②)【*1】×減資実施側株主の出資資本金総額
④ ③×1.428×30%【*2】
⑤ ③で計算した所得税を翌月17日までにSATへ申告納付
【*1】最低でも“0”であり、マイナスの数値は使用しない。
【*2】所得税
Phase 2:減資に伴う所得税の計算②
① 純資産額-総資本金金額
② 「Phase2 ①」-①-(累積での課税所得-法人所得税)
③ ②×30%【*3】
④ ③で計算した所得税を翌月17日までにSATへ申告納付
【*3】所得税
Phase 3:実際の減資分を株主へ返金
① 返金額に対して10%の源泉を実施
② 源泉実施した分を翌月17日までにSATへ申告納付
以上となります。
お手続きのサポートにつきましては、是非弊社へご依頼ください。
株式会社東京コンサルティングファーム
メキシコ拠点
藤田大
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