メキシコの駐在員をやられている方々とお話をすると、よく話題になるのが、メキシコ人は「雇用契約書」や「就業規則」に書いていないことは、やってくれないという事です。
確かにメキシコ人は、雇用契約書や就業規則に書いていないことは担当外であり、それを行わせるのは契約違反だとすぐに言う傾向があります。
(これについては、おそらく日本が特殊なのかもしれません。)
またある問題が起こったとしても、メキシコ人従業員からは、「それは国の文化だから仕方ない」というような指摘をされることが多いです。
とは言いましても問題が起こるたびに、原因は文化の違いだとしていれば、企業として進化していくことができません。人が変わったとしてもずっと同じ問題が起こり続けることとなります。
そこで重要になるのが、「企業文化」の形成です。
トヨタは、仕事に対する考え方を持っており、それを企業文化としています。
仕事に対する考え方とは、「仕事 = 業務 + 改善」です。
トヨタのこの考え方で言えば、メキシコでは、業務こそが「雇用契約書」に書いてあることであり、改善を行わせるのは契約違反だという事になります。しかしながら、会社を成長させるためには、日々「改善」をしていくことが必要不可欠です。
ではどうすれば、メキシコ人も改善を自らしていく様になるのでしょうか?
答えは、人事評価制度です。
弊社の人事評価制度は、行動目標(コンピテンシー)と数値目標(MBO)を設定し運用しておりますが、行動目標は、従業員自らに立てさせています。もちろん目標設定時には、面接を行い方向性のブレがないようにすり合わせをしていきます。その結果、自ら目標を立てるからこそ「雇用契約書」「就業規則」に書いてある、書いてないに関わらず行動が変わります。また設定された行動目標にコミットメントしていくのが、直属の上司や私たち駐在員の責任になります。
人事評価制度の重要な目的は、給与を調整するのではなく、評価を上げ業績を上げることです。そのためにも「国の文化」で問題解決するのではなく人事評価制度を使い、「企業文化」をつくっていくことが、重要となります。
株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
渡辺寛
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