メキシコの合同会社における持分について

経営

 

今回はメキシコの合同会社の機関設計に必要な要素のうち、持分についてお話します。

 

合同会社の出資持分は、出資額に応じて社員に割当てられます。持分を分割することは原則としてできないものの、定款内で分割ができる旨を定めている場合は、分割することが可能になります。ただしこの際も出資持分の多い社員の合意が必要となり、さらに1つの持分につき、1ペソの整数倍(1ペソ、2ペソ、3ペソ……)の出資持分となるように分割しなければなりません。また、前述同様、やむを得ない事由による持分の承継は原則可能であり、この場合は他の社員の同意は不要となります(67条)。

 

株式会社では株主としての権利を表章する株券を発行しますが、合同会社は社員としての権利を表彰するための有価証券の発行は認められておりません。ただし、有価証券ではない、社員としての証明書であれば発行可能とされています。

 

合同会社の配当についての規定も株式会社のそれとは異なっており、商事会社一般法85条にて1年間に出資金額の9%を上限として支払うことが可能とされています。また、利益が出なかったとしても配当を行うことはできますが、少なくとも事業を開始している状態でなければ配当を行ってはならず、また利益なしの状態での配当は3年間に限定されています。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。

なお、本記事は2019年11月時点の内容となっております。最新情報やより詳細な情報は弊社サービスのWiki Investmentをご利用頂きたいと思います。Wiki Investmentへの登録は、下記のリンクからお願い致します。

 

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