皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの黒岩洋一です。
今週はメキシコにおける資格と経験について記載します。
質問)
今回、新しくメキシコ人の経理担当者を採用しようと考えています。
過去にも自社で求人広告を出して、1名経理担当者を採用したのですが、履歴書の経験や面接の受け答えを信じて採用したのですが、実際には全く仕事ができない人材でとても苦労したという経験があります。会計士資格を持っているということもあったので、数ヶ月は様子を見たのですが、結局は辞めてもらいました。
今回は人材紹介会社を通じても探してもらっていますが、以前の苦い経験があるため、履歴書などを信じて採用してよいものか、判断できない状況が続いています。
日本であれば、会計士資格を持った人であれば、ほとんどの人が専門的な知識やそれなりの経験を持っていると思うのですが、メキシコではそうとも限らないのでしょうか。
回答)
メキシコに限らず、日本以外の国では資格の捉え方が日本とは異なっているケースが多いのではないでしょうか。例えば、日本では会計士や弁護士はとても難易度の高い試験を受け、かつ一定の実務経験を積まなければ名乗れないタイトルである一方で、日本以外の国では学校の専門課程を卒業することで、それらの専門家としての資格を有し、名乗ることが可能となります。
例えば、メキシコにおける会計士は、学校の専門課程を卒業することで、俗に言う公認会計士(C.P.:Contador Publico)の資格を有することが可能となるため、極端なことを言ってしまえば、全く実務を知らなかったとしても公認会計士を名乗ることが可能となるのです(*)。また、実務経験においても日本以上に徒弟制度が強く残っており、経験の浅い人間は業務の一部分しか担当していない可能性があるように思えます。
そのため、資格を持った数年の経験しかない人間はこちらの予想よりも、言い方は良くありませんが、仕事ができない可能性があります。
では、そのような状況の中で、どうやってその人間の能力を見極めるかという
ことですが、簡単な試験をさせることをお勧めします。今現在付き合いのある会計事務所や人材紹介会社を通じて候補者の能力を見定めてもらうのです。これによって、最低限のレベルをクリアしているか否かを判断することは可能でしょう。
(*)C.P.の他に、C.P.C.(Contador Publico Certificado)という会計士資格もある。これは、一定の実務経験と試験が必要なライセンスであり、C.P.の上位資格に該当する。
株式会社東京コンサルティングファーム
メキシコ拠点
黒岩洋一
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