皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの黒岩洋一です。
今週はメキシコの為替レートについて記載します。
質問)
メキシコの会計帳簿はスペイン語で記載し、通貨は全てメキシコペソにしなければいけないと聞きました。実際、会計事務所から報告を受ける会計情報はメキシコペソとなっています。当社はUSDでの取引が多いのですが、為替がどの様にメキシコ法人の経営に影響を与えるのかを把握したいので、ペキシコペソへの換算レートはいつ時点のものを使っているのかをご教示ください。
回答)
外貨建取引は、メキシコ中央銀行より公表されているDOF(Diario Oficial de la Federación)レート(Banco de Mexicoが発表する為替レート)を使用して、メキシコペソへ換算し、記帳することになります。具体的には、取引内容に応じて下記の1~3に該当する日付のDOFレートを使用することになります。
1.(請求書)発行日レート:外貨建の収益
2.支払日レート:外貨建の費用及びUSD建てで購入した固定資産
3.月末レート:外貨建の現預金や金銭債権・債務
月末に残っている外貨建の金銭債権・債務は毎月月末レートで換算をし直す必要があります。メキシコでは、全てに企業が毎月税務申告・納付をしなければならず、為替の影響によっては売上のない企業であっても、月次の所得税納付が必要になることがあります。