メキシコにおけるクーポン手当のメリットデメリット

税務

こんにちは。

 

東京コンサルティングファームメキシコの清水皐でございます。

今週は、クーポン手当のメリットデメリットについて記載いたします。

クーポン手当のメリットデメリットについて

質問)
年末から始めている社内規定の見直しにて、福利厚生にフードクーポンを追加することを検討しています。

メキシコの大手企業では一般的な福利厚生の一つである、ということで弊社にも取り入れてみようと考えているのですが、メキシコ従業員の一部から反対の声が上がってきております。

実は以前から食事手当のようなものを給与上乗せで支払っており、その金額をほぼそのままフードクーポンとして支給方法を変えようとしているのですが、現状のままで良い、というのが彼らの意見です。

 

そもそも、多くの企業が給与上乗せではなくフードクーポンとして支給する理由にはどのようなものがあるのでしょうか。

中には導入に賛成する意見もあるため、今年度からフードクーポンを取り入れるか否か判断に迷っております。

 

 

回答)

フードクーポン(Vale despensas)とは大手スーパー等で使用できるクーポン券で、日本の商品券のように毎月発行されるかたちと、ガソリンカードのように毎月専用のカードにデポジットがされるかたちとがあります。

 

まずフードクーポンとして支給する大きな理由の一つとして、クーポンとして支給された金額が非課税になるという点が挙げられます。

※ただし、対象従業員の給与の12%が非課税限度額です。

そのため会社としても従業員としても所得税が抑えられるというメリットがございます。

 

また、そもそもフードクーポンという制度が出来上がった経緯として貯蓄の習慣が無いメキシコ人が食費に困らないため、といった理由があります。最悪銀行残高が全て無くなってしまった場合でも、このクーポンを使用して買い物ができるというのもメリットとして考えられます。

 

反対の意見も多いということで、デメリットにも触れておきますと現金支給とは違い使用できる場所や商品が限られているということです。

 

大手のスーパーやコンビニ等幅広い場所で使用できるクーポンですが、小さな商店では使用できないことがほとんどです。

 

また、スーパーやコンビニ内のものであれば、食品に限らず日用雑貨や家電等も購入可能ですが、お酒やタバコといった嗜好品は対象外となっております。

 

 

また、貴社のようにこれまで現金で支給していたものをクーポン支給に置き換えるとした場合、表面上では自分の給与が減ったように見えてしまうためまずはしっかりと「非課税になる」というメリット部分を伝えてみる必要がございます。

 

株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
清水皐

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