メキシコに進出してきた当初は日本からの出向者だけ、もしくは日本で採用したスペイン語人材で活動をしていたとしても、事業の拡大等でメキシコ現地でも直接人材を採用する必要性が出てくると思います。
人材紹介会社を通じて人材を採用することも可能ですが、そこにはもちろん手数料も発生します。また、人材紹介会社を使って探してもらったとしても、自社で全く採用の面接を行わないということはできませんので、採用面接する際のポイントをいくつか今回はお話ししたいと思います。
【履歴書・職務経歴書】
まず最初に慣れておかなければならない点として、履歴書や職務経歴書のフォーマットです。
日本では一定のフォーマットがありますので、どの欄にどのような内容が記載されているのかが一目瞭然ですが、海外では決まったフォーマットがあるわけではありません。そのため、各々が自分のフォーマットを使って履歴書や職務経歴書を作成してきます。
もし、自社として重要視する項目があるということであれば、事前に応募者に伝えておき、履歴書等に記載させるのが良いでしょう。
【面接時の確認事項や質問】
・1-2分で自己紹介をしてもらう。
⇒メキシコ人の傾向として、必要以上に長々と話したり、まとまりのない話をする傾向があります。そのため、短時間で自己紹介をさせることが必要です。
・日本や日本文化について知っていることは何か聞く。
⇒ 日系企業で働くという前に、日本そのものや日本文化について関心があるかをみま
す給与が高い」以外に日系企業を選んだ理由があると好ましい。
【面接の方法】
・企業の哲学(フィロソフィー、ドクトリン、ビジョン)を共有。
⇒ 入社前に会社の大事にしているものを理解してもらうため。
・能力テストや性格診断テストを行う。
⇒ 履歴書や面接だけでは見えない必要情報を得るため。
【バックグラウンドチェック】
実際に履歴書や職務経歴書、また面接を通じて好印象であった人物であっても、本当に経歴が正しいものかどうかを調べることも場合によっては必要です。特に管理職等で採用を考える人物であれば、給与額も高くなりますので、会社としては慎重にならざるを得ません。この時、注意しなければいけない点として、犯罪履歴のチェックがあります。
これまでは、採用の判断材料として無犯罪証明書を提出することが可能でしたが、法律の改定によって、面接の判断材料として無犯罪証明書を求めることが出来なくなりました。
株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
黒岩洋一
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