経営に関する4つの視点:在庫管理①

経営は4つの視点で考えることが重要であり、その具体的な視点として、【財務の視点】【顧客の視点】【プロセスの視点】【組織の視点】を順次説明していきます。

前回から【プロセスの視点】で、今回は①在庫管理が命!の説明に入ります。

【プロセスの視点】
1 在庫管理が命!
2 変動費と固定費はどう削減するか。
3 リモート化
4 ペーパレス化
5 内部統制的アプローチ
6 見える化→共通認識→標準化→仕組み化

「在庫管理」、というからには、モノを仕入れるか、作り出すかになりますので、無形商材を扱うサービス業をメインにする企業からすると、本日は特に関係ない論点かもしれません。小売、卸、製造販売メーカーがメインターゲットとなる論点です。
在庫管理は、その記帳方法、つまりは在庫管理のシステムから組み込む必要があるものです。多くは購買管理ソフトや在庫管理ソフトを利用する場合や、自社開発で管理を行なっている場合もあることでしょう。
しかし、わたしの感覚からすると、中小企業の約半分程度がこの在庫管理を会計の畑までうまく連動させていない、というのが実情のように思えます。

なぜ、在庫管理がうまくいってないと困るかを先に述べてしまうと、適正な月次の粗利率をとらえることができないのです。「粗利率」というのは、定義があいまいなので、もう少し正して表現すると、「売上-変動費=限界利益」の式から表される「限界利益」のことを粗利益と呼んでいます。
そして、変動費の多くは、出来上がったものを仕入れる「商品仕入」か、モノを作るために必要な「材料仕入」になります。変動費は過去に説明したかと思いますが、「売上の増減に比例して、増減する費用」のことを言います。

また、良く勘違いしている方が多いのですが、「変動費」=「売上原価」ではない、ということも押さえておく必要があるでしょう。
もう少し例えを出して、わかりやすくしておくと、わたしが出来上がったペンを仕入れて、それを何も加工を加えずに転売するというビジネスをしていたとします。商社や卸といった業態ですね。

1本70円で仕入れて、それを100円で売るというビジネスです。この取引が成功したとして、決算日を向かえたとします。この時、売上高は100円、変動費は70円となるのですが、それを証明します。
次の期に売上高を2倍にしたいと考えたとします。シンプルな戦略として、ペンを2本仕入れて、2本うまいこと売り切ったとします。
そうすると、2本仕入れたので、70円×2本=140円
2本ともうまく売り切ったので、100円×2本=200円
となります。
前期の売上より、今期の売上は100円→200円と、2倍(200%)になりました。当然ながら、ペンの商品仕入も70円から140円の2倍(200%)になりました。

売上高の増加率に対して、商品仕入の増加率も2倍(200%)で比例していることになります。だから、このペンの商品仕入は変動費である、と言えるのです。

さて、次回は変動費と限界利益率の実務上のとりおこなうべき方法について、論じていきたいと思います。


~▶YouTuberになりました!~

弊社YouTubeチャンネル『久野康成の毎日が有給休暇!!』を開設いたしました!

「久野康成の毎日が有給休暇!!」では、代表の久野が作った365の金言を
『久野語録』として日めくりカレンダーにまとめ、内容を毎日解説していきます。

チャンネル名にある通り、「毎日が有給休暇」になるような生き方のツボとコツを発信しておりますので
ぜひ一度ご覧頂ければと思います!

また、経営者の方に必見の、「久野の経営のエッセンス」シリーズも継続的に投稿しております。
こちらは、経営をする上での疑問点や悩みなどに対して、気付きを得ることができる動画となります!


株式会社東京コンサルティングファーム

橋口 敦史

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。
該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても、情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Pte. Ltd.)は一切の責任を負いません。ご了承ください。

関連記事

~YouTube~

~アクセス~


株式会社東京コンサルティングファーム(東京本社)


〒160-0022
東京都新宿区新宿2-5-3 AMビルディング7階
TEL:03-5369-2930    
FAX:03-5369-2931


f-info@tokyoconsultinggroup.com 

TOP