日本人は世界で最も不安を感じやすい!

イノベーションを起こすには、挑戦する思考と行動が重要なのですが、
日本はアメリカなど他国と比較して挑戦する文化があまりないな、と思っていたら、
日本人は世界で最も不安を感じやすいというデータがありました。

 まず不安が生まれるメカニズムを考えると、脳内物質(ホルモン)の中で、3大脳内ホルモン(「セロトニン」、「ノルアドレナリン」、「ドーパン」)があります。
①「セロトニン」は不安感を抑え、楽観性を増す脳内物質です。安定させる物質です。
②「ノルアドレナリン」は興奮や覚醒をつかさどる物質で、これが多いと活動的になります。
 ただ、ストレスに対しても反応します。例えば、危険を感じた時(つまりはストレス時)の反応として、ノルアドレナリンが分泌されます。
③「ドーパミン」は新規探索志向、つまり好奇心の源といわれる物質です。

 このうち「不安」に直結する物質が「セロトニン」で、精神の安定に寄与するホルモンです。セロトニンは、神経終末(前シナプス)から放出され、後シナプスの受容体に結合し、情報伝達を行います。セロトニンの役割はノルアドレナリン(ストレス物質)の作用を抑えて不安を鎮めること、ドーパミン(快楽物質)の作用を抑えて満足感を与えることにあります。放出されたセロトニンは分解されるのですが、一部は前シナプスに回収され、リサイクルされます。このセロトニンを再回収するのが「セロトニントランスポーター」です。

 そのため、セロトニントランスポーターの少ない人はセロトニン不足に陥りやすく、攻撃性が高まったり、鬱やパニックなどの精神症状を発症したり、満足感を得られず不安行動をとるといった症状に結び付く傾向があります。

 セロトニントランスポーターには遺伝子量の多い「L型(ロング)」と遺伝子量の少ない「S型(ショート)」の2種類があります。L型はセロトニンを多く作り、S型は少なく作ります。S型はセロトニンの量が少ないため、「不安遺伝子」と言われています。遺伝子の型は「SS型」、「SL型」、「LL型」の3種類の組み合わせです。
「SS型」の遺伝子を持っている人は不安を感じやすい人、「LL型」の遺伝子を持っている人は楽観的な人、「SL型」はその中間ということになります。

 調査によれば、特に日本人では「SS型」が最も多く、全体の68.2%を占めます。アメリカ人のSS型は全体の18.8%なので、日本と比べると大きな差があります。「LL型」遺伝子を持つ人(セロトニンの多い人:前向きな人が多く、ストレスを感じる状況でも精神的に安定していると言われています)はアメリカ人では32.3%で、日本人ではたった1.7%の人しか保有していないことが明らかになりました。

 セロトニントランスポーター遺伝子が少ない(SS型)人は、放出されたセロトニンがリサイクルされずに体外に排出され、その結果、慢性的にセロトニン不足に陥ります。

 日本人はそもそも遺伝的に不安を感じやすい傾向にあり、そのため事前に
いろいろ準備をしたり、細部まで細かく目を通すのではないかといわれています。

 なぜ日本人は心配性の「SS型」が多いのか?は、いろいろな説があるのですが、災害大国であることが大きいようです。

 日本は世界でも有数な災害大国であり、地震、津波、台風、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、噴火など様々な災害が各地で発生しています。
もし、日本において「LL型」の人が多く、「なんとかなる」と楽観的にかまえていたら、いざというときに対応することができず、多くの人が亡くなってしまう危険があります。自分一人の判断で行動せず、共同体の全員で協力し合い、災害から住民を守るために、日本人は不安遺伝子を育ててきた可能性があります。

 日本人は、遺伝的に不安を感じやすいのであれれば、どのように克服すれば
良いかを考える必要があります。

 1つの方法として「認知行動療法」が、あります。「認知行動療法」とは、自分が不安に思うもの、その源泉が何なのかということを論理的に解明していく方法です。

 原因を具体的に突き止められれば、その原因を取り除けばいいだけなのです。「不安」は明確化すると課題に変わります。漠然とした不安だから対処できずにいるので、明確にすれば対処できるのです。

 実際に不安を感じたときは、その不安がどのようなものなのか、なぜ生じているのかを言葉にして明確にしてみる。するとそれを解決するための手段や方法をいくつか思い描くことができます。

 不安から逃れるには、実際に明確にして行動することが一番で、行動することで、徐々に事態が把握できるようになり、対処法もまたわかってきます。
成果は行動からしか生まれず、自信は成果からしか生まれません。

 リスク感度の高さや長期的な視点で物事を考え、判断できる強みを活かしながら、不安を明確にし、コントロールすることができれば新しいことに挑戦していくことができます。

 よって、イノベーションを起こすには、不安要素を明確にして、行動することで自信につなげて成果を出していくこどだと理解できれば、上手く行くのです。

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以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました!


株式会社東京コンサルティングファーム

取締役・税理士 東 真奈美(Higashi Manami)

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