経理の仕事は、専門性があると思われて、知識や経験がある人材を求める傾向があります。特に中小企業はその傾向が強いです。
ただ、よく考えると経理業務は付加価値業務と非付加価値業務に分けられ、ルーチンワークである非付加価値業務であれば、標準化してマニュアル化すれば、知識や経験がなくても対応可能なはずです。
管理部門の仕事は、事務処理作業が多いので、中小企業であれば、1人で経理、総務、庶務などいくつもの作業をこなす必要があります。加えて、社長へ報連相も重要になります。
１つ１つの作業は、それほど難しくなくても、全ての作業を正確に早く処理して、判断が必要なものは社長に報告するとなると、なかなか上手く行かず、社員が定着しない中小企業は多いです。
社長が満足する速さとクオリティーとコミュニケーションが取れる人材の仕事は、属人化されるので、その暗黙知を引き継ぐことが非常に難しくなります。
管理部門の非付加価値業務を標準化して効率化を図るには、イレギュラーな処理を徹底的に排除するなど全ての部門を巻き込む必要もあります。
暗黙知を形式知化する努力をし続けなければ、業務の標準化ができないので組織は大きくならないですし、暗黙知も常に研究開発し続けなければ、組織は永続しません。
形式知すれば、誰でもできる業務になりますが、暗黙知の研究開発は人に属します。
よって、組織は誰が抜けても回るのですが、優秀な人材も必要でもあるのです。
常に経営とは陰陽を考えてマネジメントすることなんだと思います。
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株式会社東京コンサルティングファーム
東 真奈美
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