ミドルマネジメントの仕組み化④

こんにちは、
株式会社東京コンサルティングファームの小林です。

前回は、ミドルマネジメント指標のうちのKGIの設定について考えました。

今回はKPIをどう設定するのかを考えます。

 

私は、KPIは数学の因数分解と似ていると思っています。

つまり、KGI=KPI×KPI×KPI×・・・・

という風に、KGIの達成に必要な要素を洗い出せばKPIになるというわけです。

 

例えば売上高をKGIとすることを考えたとき、

売上=単価×数量となるのですが、単価といっても商品によって価格は異なりますし、数量も商品によって異なるわけです。また、販売エリアによってもいくつ売れるのかはまちまちです。

単価を上げるためには、商品の改造や一新で機能を付加する必要があるかもしれません。そうではなくサービスをよりよくして値段を上げるということも必要かもしれません。より高品質な商品にするということもあると思います。

 

また、たくさん売るためには、広告やサンプル品なども必要になるかもしれません。営業活動が必要だという業種もあるでしょう。

営業活動を行うには、アポイントメントを取らなければなりません。顧客に電話をかけてアポを取ることもあれば、他の顧客に紹介してもらうということもあるかもしれません。

 

このように、売上を上げる際に必要だと考えられるアクションとしては、

  • 商品改造等で機能を付加する
  • サービスを改善する
  • 品質を改善する
  • 広告を出す
  • サンプル品を配布する
  • 電話をかけてアポイントメントを獲得
  • 他の顧客に紹介してもらう

などなど、いろんなオプションがあることがわかります。

 

これを全部やれる会社ならいいのですが、企業の資源は限られていますので、何点かに絞って行う必要があります。

この絞り方によって、設定すべきKPIが決まってきます。

 

あくまでもこれをやるのが、他を頑張るよりも良い結果が出るだろうという仮説がKPIになります。

 

そして、KPIは実行のための「指標」なので、必ず数値化するということが重要です。できたかできていないかを唯一客観的に測ることができるのは、数字です。

これは今の数字から、どれくらいそれを改善すると得たい結果につながるか?という視点から設定します。

これまでのアポ件数が毎月100件だった場合、売上を1.2倍にしようと思えば、その他の因数が変わらないと仮定すると、アポ件数も1.2倍の120件に設定する必要があります。

単価を1.05倍にするというKPIがあるのであれば、必要なアポ件数は(x÷100)×1.05=1.2という方程式の解になるので、115件(小数点以下は切り上げ)になります。

 

上記は非常に単純な掛け算で考えましたが、複数事業を展開している会社などの場合は、KGIを事業ごとに設定して、そこからまた因数分解の考え方で、達成すべきKPIをピックアップして数値化するということになります。

 

何度も言いますが、ここでのKPIはあくまでも仮説なので、できる限り早期に実行した結果、成果であるKGIも達成できたかの検証が必要です。そしてうまくいかなかったのであれば、成功要因(KFS=Key Factor of Successともいいます)が別にあったということになるので、別のKPIをさっさと企画しなければなりません。

 

じっくりやって検討するという考え方もありますが、私個人的には高速でPDCAを回して最適なKPI・KGIの組み合わせを探っていくのが良いと思います。なぜなら、じっくり探っている間に世の中の変化のスピードが速く、すでにその施策が時代遅れになるということも起こりえるからです。

 

さて、ミドルマネジメントの仕組み化については、今回で終了です。次回はいよいよトップマネジメントの仕組み化について考えていきたいと思います。

 

以上、お読みいただきありがとうございます。

 


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株式会社東京コンサルティングファーム

小林 祐介

 

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