さて、スーパースターとスーパーヒーローの違いを明確にしたところで、評価制度の運用を有用で効果的なものにしようと考えるのなら、スーパーヒーローの存在が必要なことが十分に分かってきたかと思います。
世の中堅・中小企業、いや大企業も含むかもしれませんが、評価制度は社長のペンなめの状況を脱していくためには、スーパースターが部長や課長を担い、評価者であるときは、そのスーパースターの独自の考え方、そしてノウハウが被評価者へ染み込むことになります。
その考え方やノウハウが会社の基本理念、経営方針などと合致していれば良いのですが、多くはスーパーヒーローになり損ねていることの方が圧倒的に多いと感じます。
いわゆる中間管理職というミドルマネジメント層が一般社員や若手の評価者になるわけであって、その「色」は白いキャンバスであれば、あるほど染み込み方も強烈になるものなのです。
そして、挙句の果てには、良いか悪いかの議論は置いておいて、会社から独立することや、他の会社へ転職するなどの結果が生まれます。また、幹部候補生や管理職の積み直しになるわけです。
そうならないためには、スーパーヒーローを管理者に添える必要が大いにあります。
しかし、それが難しい。
そんなに多くのスーパーヒーローがおらず、社長や一部の経営幹部が一握りで、「ぶんちん」型組織や「なべぶた」型組織になってしまっている会社も多いでしょう。
では、どのようにして絶対数の少ないスーパーヒーローを作り上げていくのか。
その方法を列挙していきます。
- 中途採用ではなく、新卒採用をメインにせよ!
- 今一度、当社の基本理念の明確化と存在意義を明示せよ!
- 会社の行動指針を明確にし、その実践に力を入れよ!
- アメーバー式QC活動を取り入れよ!
- 実績で昇給させることはあっても、昇進はしてはならない!
- 与えたもの以上に得ることはできない循環を理解させよ!
- すべては自分の問題であり、興味関心の度合いを引き上げよ!
- 責任範囲が広がり、権限が生じることを理解させよ!
- 感謝の気持ちを忘れてはならない。
わたしも研究している過程ですので、増加していく可能性はありますが、現状は以上となります。
次週は上記の①~⑨について、個別具体的に触れていきたいと考えています。