こんにちは、株式会社東京コンサルティングファームの小林です。
スポーツの世界では1回優勝すること以上に難しいのが連覇すること、常勝チームになることだと言われています。
理由は、1回勝ってしまえば、勝つことへのこだわりが薄くなる、とかメンバーがよりチャレンジングな環境を求めて流出してしまうこと、相手がより研究して挑んでくること、など色々あると思います。
ビジネスにおいても、成功することよりも成功し続けることの方がはるかに難しく、1度の成功があってもすぐにそれが色褪せ、どん底に突き落とされることもあるわけです。
昨年亡くなったノムさんこと野村克也氏が、ヤクルトの監督になったとき毎日1時間ほど選手とミーティングを行っていたそうです。
そこで話していたのは、野球の話ではなく、人生哲学についてだったということです。
何のために生きるか?何のために存在しているのか?というテーマで選手に語り掛け、考えさせてきたのです。
プロ野球チームは、少年時代から4番やエースだった、いわば野球のエリートが集まる集団です。
エリートだからこそ、自分の関心ごとは常に、自分の野球技術でした。
自分一人で勝ってきたと思っている人間が集まるのが、プロ野球チームだったのです。
そこで、野村氏は人生の目的、つまり世のため人のためという考えを改めて意識さました。
ファンが喜ぶ野球をしよう、ファンを喜ばせるために勝とう、勝つためには自分ではなくチームのためのプレーを心がけようという風になり、チームが一丸となってシーズンに臨むことになります。
そして就任当初はBクラスでしたが、めきめきと選手が力を伸ばし、リーグ優勝や日本一を何度も勝ち取る常勝チームになっていったわけです。
野村氏は、その後阪神や楽天の指揮官も務めましたが、就任時は優勝できなかったものの、退任した後で両チームとも優勝し、その後も優勝争いに加わるような強豪チームに変わっていきました。
野村氏の考え方というのが、まさに常勝チームを作るための肝の部分なのだと思います。
1回の勝負で勝つ、1回何かで成功するというのであれば、自分の技術を磨き、経験を積むことでもいいのかもしれません。
しかし、人生は長く、ビジネスの環境は常に変化するものです。
その中で常勝を目指すためには、必ず「自分は何のために生きるのか」という目的をしっかり持つということが必要になります。
目的があれば、ぶれない、変化にも対応できる、常に努力し続けることができます。
常勝というのは、自分一人では成し遂げることはできません。
そして、自分が引退した後も勝ち続ける組織になるにはどうすべきか?
こういったことを考えると、会社が常勝化するには、理念の共有と、プレイヤーの枠を超えて組織の地盤・土台を長期にわたって作り上げるという発想が必要になります。
以上、お読みいただきありがとうございます。
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株式会社東京コンサルティングファーム
小林 祐介
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