経営は4つの視点で考えることが重要であり、その具体的な視点として、【財務の視点】、【顧客の視点】、【プロセスの視点】、【組織の視点】を順次説明していきます。前回までで、【財務の視点】の説明をしましたので、今週からは【顧客の視点】に移っていきたいと思います。
【顧客の視点】
① 社長は外を見ろ!
② 利益感度分析
③ PPMとアンゾフマトリックス
④ 海外進出か国内差別化か。
顧客の視点は上記の4つに分けて、説明していきたいと考えています。今週は順番通りに②利益感度分析の説明となります。
以前、企業が利益を出すことにおいて、卑しいことでもなんでもなく、むしろあらゆる人がハッピーになるために利潤の追求は良いとされる、という内容で論じました。企業は利益の最大化を目指すべきなのです。
では、どのようにすれば、利益の最大化が行わるのでしょうか。いろいろと人によって、策は違ってくると思います。
A.経費を削減しろ!
B.材料費を削れ!
C.販売量を増やせ!
D.商品・製品・サービス単価を上げて売れ!
最も社員を脅かし、モチベーションや士気を下げてしまう言葉は、
E.残業代をカットしろ!ボーナスの支給はなし!人件費を削るために、解雇せよ!
なんてことまであるかもしれません。
さて、どれが正解なのでしょうか。短期的に利益を上げるということであれば、どれも正解です。その会社ごとの戦略の意思決定の違いであって、やろうとすることは短期的にみると、すべて利益の向上につながるはずです。
しかし、ここで説明したいことは、A.~E.のうち、どの項目に力を入れることが最も敏感に経常利益を増すことができるのだろうか、ということを論点としています。
結論から言ってしまうと、D.です。そして、同時に最も難易度が高い項目はどれかというと、それもやはりD.となります。
最も敏感に経常利益を増すことができる順を示しておくと、
D.→C.→B.→A.E.となります。A.E.は両者を固定費という枠でとらえています。
そして、最も実施することが簡単な順を示しておくと、逆になります。
A.E.→B.→C.→D.となります。
その理由については、また来週に説明します。
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株式会社東京コンサルティングファーム
橋口 敦史
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