【経営が上手くいくための!財務分析】9

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社長様、拠点長様、管理者様向けに、経営に役立つ財務分析について5回のシリーズでお届けいたします。
・第一回 財務分析とは/貸借対照表・損益計算書の構造 1 2 3 4 5
・第二回 キャッシュフロー計算書/利益とキャッシュの違い 6 7 8
・第三回 会計と税務/資金繰りと財務/潜在リスク
・第四回 ROA会計/収益性・効率性分析/プロセス改善
・第五回 未来会計/事業計画/利益分配
少しでも貴社経営のご参考になれば幸いでございます。

 

第二回 キャッシュフロー計算書/利益とキャッシュの違い
(3)キャッシュフロー計算書の読み方 「お金の流れ」を見るための財務諸表
会計ソフトがキャッシュフロー計算書の出力に対応している場合は、ぜひ毎月確認しましょう。
間接法であれば、Excelなどを使って、簡易的に作成することも可能です。

キャッシュフロー計算書は2種類あり、直接法と間接法の2種類があります。直接法は、実際にかかった金額を項目ごとに並べ、キャッシュの総額を計算します。

間接法は当期純利益の額から、実際にキャッシュが動いていない要因を調整(差引)して、期末の現金残高を計算します。

ここでは、よく使われる間接法をご紹介します。
見た目は複雑なようですが、分解すると至極単純な構成になっています。

当期純利益から始まり、期末の現金残高で終わっています。その過程は、3種類のキャッシュに分類されています。

1)営業キャッシュフロー
実際のビジネスで稼いだお金。
こちらがマイナスの場合は、事業がそもそも成り立っていない状態と言えます。

2)投資キャッシュフロー
資産の購入、機械設備の投資などの出費は出金(マイナス)、除却した場合には入金(プラス)に
なります。

3)財務キャッシュフロー
借入金の借入は入金(プラス)、返済などは出金(マイナス)になります。

ここで大事なポイントは、営業活動で生み出されたお金から、投資で使った金額を差し引いた残高が、企業が自由に使えるお金であるということです。

フリーキャッシュフロー = 営業キャッシュフロー + 投資キャッシュフロー

このフリーキャッシュフローが借入金の返済や、再投資、内部留保となります。

営業で生み出されたキャッシュ以上に、投資で出費した場合、足りない資金は外より調達するほかありません。
営業で生み出されたキャッシュがいくらなのかを把握し、投資金額に無理がないか、いつ回収できるのかといった、投資計画とキャッシュフローを連動して考えていく必要があります。

投資計画がずさんなあまり、運転資金がなくなって親会社や銀行からまた借入れ……という状態にならないよう、しっかりとキャッシュの内容を分類して考えていきましょう。

 

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