【経営が上手くいくための!財務分析】
キャッシュフロー計算書/利益とキャッシュの違い
前回は損益計算書と貸借対照表のお話をさせていただきました。
残念ながらその二表だけでは経営判断には不十分です。
加えて、キャッシュフロー計算書(CF計算書)を分析していく必要があります。
今回は、利益とキャッシュの違いについてお話していきたいと思います。
<利益とキャッシュってどう違うの?>
簿記についてあまり詳しくない経営者の方が
会計上で混乱する大きな原因として、
出金=費用 だと思ってらっしゃる方が非常に多いんですね。
「実際にお金が出てるんだから、費用に計上できるでしょ」、ということです。
例えば、貸付をした、借入金を返済した場合や
設備投資をした場合など、
お金が支払われているので、それは全額費用だと。
これは間違った認識です。
キャッシュフローについて考える前提としてしっかり認識していただきたいのは、
「営業活動のお金の流れと、資金繰りのお金の流れは全く別物です」
ということなんです。
「お金」という項目でひとくくりになってしまうことによって
多くの経営上の悲劇が生まれています。
お金にタグを付けるわけにはいきませんが、
事業のやりくりと、資金繰りのやりくりは別に理解しておく必要があります。
<キャッシュフローとは?>
勘定合って銭足らず・・・
キャッシュと利益の話をする時にはこの言葉がぴったり来ます。
利益は出ているのに、なぜ資金繰りが厳しいの?
なぜお金が残らないの?
資本はあるはずなのになぜ現金がないの?
その理由を明らかにするのが、CF計算書です。
まずはCF計算書構造を理解しましょう。
次回は、キャッシュフロー計算書の構造ついてお話いたします。