みなさん、こんにちは。東京コンサルティングファーム、インドネシアオフィスの長澤です。
今週は、インドネシアの投資環境について改めて考えてみました。
インドネシアへの投資の理由として主に1. 人口の多さと消費の伸びによるマーケット、市場としての魅力、2. 安い労働力を活かした生産拠点としての魅力、という2つを挙げるケースが多くあります。
では、具体的に1. と2. についての現状を見てみましょう。
1. 人口の多さと消費の伸びによるマーケット、市場としての魅力
出所:JETRO 基礎的経済指標
ご存じの通り約2億4,000万人の人口を抱えるインドネシアの名目GDPは約8,300億ドルです。これは東京都のGDPとほぼ等しい大きさです。一つの国としてのGDPはまだまだですが、近年は6%ほどの成長が続いており、今後も拡大が見込まれます。また、特徴としてジャカルタに消費が集中している、ということもいえます。
出所:JETRO 基礎的経済指標
このグラフをご覧頂くとわかるように、インドネシアの一人あたりGDPは約3,500ドルです。ですが、ジャカルタ周辺に限って言うと、9,000‐10,000ドル近い水準であると言われており、貧富の差が大きいインドネシアですので、一部の富裕層、中間層のマーケットがあることがわかります。
2. 安い労働力を活かした生産拠点としての魅力
出所:JETRO
一方で、賃金を他国と比較してみると、非常に安価な労働力であることがわかるかと思います。ただし、2013年より平均賃金がジャカルタ周辺では約200万ルピア~となっていますので、留意が必要です。
出所:労働生産性の国際比較2011年版(日本生産性本部)
また、労働力の活用という意味では、賃金の単純な比較だけでなく、労働生産性も考慮して比較する必要があります。上記のグラフをご覧頂くと、特にアジア諸国の中で比較した際に、賃金の安さと労働生産性のバランスでインドネシアが優位であることがわかるかと思います。
このように、市場としても生産拠点としても魅力のあるインドネシアですので、今後も日本からの継続的な投資が続くものと考えられます。
その他個別具体的なインドネシアへの進出や現地でのビジネスに関するお悩みがありましたらぜひお気兼ねなくご連絡下さい。
以上