労働者社会保障制度(BPJS)の問題点

労務

 皆さん、こんにちは。インドネシア駐在員の伊藤です。

 

2014年1月1日より新たにスタートした労働者社会保障制度(BPJS)ですが、現在、制度内容が十分でないとして従業員から不満が上がっている企業が多く見受けられます。

※旧制度JAMSOSTEK

 

■概要

・健康保障(健康保険)

・社会保障(老齢給付・労災補償・死亡補償)

 

■加入義務

・基本的には全ての企業および従業員。

・6か月以上インドネシアに滞在している外国人も対象

 

■保険料

労働災害補償・・・固定給の0.24~1.74%

死亡補償・・・固定給の0.3%

老齢保障・・・固定給×(会社負担3.7%+従業員負担2%)

医療保障・・・固定給×(会社負担4%+従業員負担1%)

 

一次診療はBPJSにより指定された医療機関でなければなりませんが、全体の加盟数少ないだけでなく、私立病院の加盟が少ないために、十分な治療が受けられない状態となっています。

 

また、一次診療は1つの医療機関しか指定できないために、遠隔地にいる場合には、その病院まで戻る必要があります。

 指定した医療機関を利用しなかった場合には、治療費は自己負担となりますので、緊急な容体や病状の際に十分な治療が受けられない上に、自己負担になってしまうという事例が起きています。

 

上記理由によりBPJSに関するストライキが発生していることもあり、BPJSとは別に民間保険会社の医療保険に加入し、職位によって上限金額設定するなど、企業によって独自の対策が取られています。

 

 

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