中国の貿易

貿易
対外経済開放をして以降、中国の貿易額は拡大し続けており、2000年代に入ってさらなる伸長を続け、2014年には輸出入額合計26兆4,335億元にまで拡大しています。従来から、原材料を輸入して加工し輸出するという加工貿易によって拡大してきた傾向が強く、貿易収支は常に大幅な黒字が続いています。特にWTO加盟後の2002年から2007年までの輸出額は、年率にして20%以上伸び続け、世界最大の輸出国となりました。
しかし、世界金融危機の影響から2009年には輸出入額ともに減少しました。翌2010年から2014年までは、輸出入額ともに増加し貿易額は回復基調に転じましたが、欧州財政危機や、尖閣諸島・靖国神社参拝問題をめぐる日中関係の悪化などを背景として、以前よりも不安要因の多い状況下での貿易となっています。貿易黒字は2009年、2010年、2011年と連続して減少しましたが、2012年に3年ぶりに持ち直しました。2014年には前年よりも約47%増の3,824億ドルとなり、過去最高を記録しました。
2011年の全人代で発表された第12次五カ年計画には、内需拡大と消費・投資・輸出のバランスのとれた成長方針がはっきりと打ち出されており、その後の習近平・李克強体制に引き継がれています。今後、中国の貿易は、量的な拡大だけでなく質的な向上をより求められます。

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