こんにちは、中国・上海に駐在しております小林です。
さて、上海市では、今年1月1日より従来の営業税から増値税への移行が試験的に行われています。
営業税と増値税は、課税対象となる行為でどちらの税が適用されるかが異なります。物品の販売や加工、輸入については増値税が、サービスの提供や不動産の譲渡、交通・郵便・保険などの業態については営業税が課税されます。
その他にも、税率の違いや、税額の計算方法の違いなどもありますが、この点については別の機会でお話ししたいと思います。
とにかく、中国ではこのように業態やビジネスモデルによって間接税目が異なるという複雑な税体系が敷かれており、これが少なからず経済成長への影響をもたらしていたのは言うまでもない事実です。
そこで今回の上海での新制度導入となりました。交通サービスと一部の現代的サービス業(コンサルティング、情報技術や物流支援、有形資産の賃貸など)がまずは対象となり、今後は大部分の事業に拡大していく予定となっています。
また、上海以外でも今後同じ制度を北京などの8省に拡大していくことも決定しました。それぞれ下記の期限までに移行を完了させることが国家税務総局より発表されました。(2012年7月31日财税[2012]71号发布)
北京市:2012年9月1日
江蘇省・安徽省:2012年10月1日
福建省・広東省(深センを含む):2012年11月1日
天津市・浙江省・湖北省:2012年12月1日
以上です。