こんにちは、中国・上海の安孫子 悠治 (アビコ ユウジ)です。
今回は中国における株式上場についてお話します。
現状、証券取引場に対する外国企業の直接的な上場は認められておりません。そのため、中国国内に設立された外商投資企業 (現地法人と呼称される形態)の上場について焦点を当てていきます。
中国で上場を申請する企業は、中国証券監督委員会へ申請を行い、審査を受けます。
また、下記の通り、上場に際しての要件が定められています。
〇主体資格
・方法的に存続する株式有限公司である。
・株式有限公司の設立から3年以上事業を継続している。
・直近3年以内に主要業務・董事・高級管理職に重要な変更がない。
〇独立性
・資産完備、人員独立、財務独立、組織独立、業務独立が整っている。
〇運営規範
・組織、内部統制が完備されている。
・会社定款に担保の提供フローについて明確に記載されている。
・厳格な資金管理制度を有している。
〇財務会計
・直近3会計年度のいずれにおいても純利益を計上しており、当該累計が3,000万元を超えている
・直近3会計年度の営業キャッシュフロー累計額が5,000万元を超えている。
もしくは、直近3会計年度の営業収入累計額が3億元を超えている。
・発行前株式資本が3,000万元以上である。
・直近期末の純資産に占める無形資産の比率が20%以下かつ未処理の損失がない。
・直近3年間において重大な違法行為、財務諸表に虚偽がない。
〇調達資金の用途
・調達資金は明確に使用方針を設け、基本的に主となる業務のために使用する。
・調達資金の額は発行人が有する能力に相当するものとする。
・調達資金は董事会が決定した専用口座に預け入れる。
〇株式資本及び公開発行比率
・株式発行後の株式資本総額が5,000万元以上、公開発行比率が25%以上である。
・発行後の株式資本総額が4億元を超える場合、公開発行比率が10%以上である。
今回は以上です。
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