最低賃金引き上げ(上海市)

こんにちは、中国・上海の田中勇です。

本日は、上海市の最低賃金引き上げについてお話します。4/1より上海市の最低賃金基準(月額)が1,450元から1,620元(約24,300円)に引き上げられました。また、時間最低賃金基準(非正規労働者場合)においても、12.5元から14元に引き上げられました。上海においては、2009年(金融危機発生後の年)を除いて、2000年より最低賃金を毎年引き上げており、2007年からは10%以上の引き上げ率を維持していることになります。

中国においては、今後も継続して、高い引き上げ率で最低賃金の引き上げが続くと考えられます。理由としては、まず、「人的資源及び社会保障事業発展の12次五か年計画要綱」(2011年)において、最低賃金の引き上げ年率を13%以上にする目標を掲げていること。さらに、前党総書記である胡錦濤が所得倍増や最低賃金の引き上げ目標を再確認していることからです(発展改革委員会等の部門による「収入分配制度の深化についての若干の意見」の批准・転送の通達【国発2013年・6号】)。

上海市や北京市では全国統一の最低賃金基準となっておりますが、他の各省では、省内で最低賃基準を設けているところもあります(浙江省等)。同じ省内であっても、経済格差が大きいため、実情に合わせて基準額を適用しているためです。

以上

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