こんにちは、
東京コンサルティングファーム上海の太田 一希 (オオタ カズキ)です。
本日は中国のGDPと経済成長率の推移に関して記載していきます。
リーマンショックに端を発した国際金融危機による経済成長率の鈍化時期もありましたが、中国はこの10年間、大型経済刺激策を講じながら高い経済成長を維持しています。
2010年には、日本を抜いてGDP世界第2位となりました。1人当たりのGDPも大幅に伸びています。
しかし、欧米先進諸国や日本と比べると個人レベルの豊かさには大きな格差があります。
近年の中国は、欧州の財政危機などの国際的なマイナス要因に対する取組や貧富や地域の格差等の国内事情への対応などの課題も抱えており、今後は高度成長から安定成長へと変化していくことが予想されます。
2012年3月に行われた第11期全国人民代表大会(全人代)では、2012年実質GDP成長率の目標を7.5%としました。
従来の輸出依存型の高度成長モデルからの脱却と、内需を喚起して質と効率を高めた安定成長モデルへの転換という政策がはっきりと打ち出され、1人当たりの名目GDPにも明確な目標値が定められました。
下記にグラフでGDPと経済成長率の推移のグラフを記載していきます。
2017年にはGDPが7年ぶりに上昇しましたが、2018年の成長率は6.6%と再び減速しました。
これは天安門事件のあった翌年1990年(3.9%)以来の低い伸び率です。
米国との貿易戦争が勃発したことによる輸出の低迷や、政府が進める債務削減策によって公共事業が大幅に縮小したことによるものと考えられます。
2019年第1四半期の成長率は6.4%と伸び率は下げ止まっており、アフターコロナの動向には注視する必要があります。
今週は以上となります。
ご一読いただきありがとうございます。
出所:IMF「World Economic Outlook database, Aplil2019」
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太田 一希
株式会社東京コンサルティングファーム
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